『女の座』11/23〜29 神保町シアター　 特集「没後50年 成瀬巳喜男の世界」(11/9から12/20)で上映。 父親の危篤から始まる家族の変遷を、戦死した長男の嫁の目を通して見るオールスター家族劇。 オールスター映画というと、期待した割にそれぞれの出番が少なくてガッカリしたり、作品的にはとっ散らかっていてガッカリだったりということも多いですが、本作は、オールスター映画かくあるべし、と万歳したくなるほどの素晴らしさ！それぞれのキャラも立っているし、見せ場もきちんとあって、何より俳優全員が実にいい仕事を。高峰秀子が別格なのは珍しいことではないので措いとくとして、イヤな役柄だった宝田明、草笛光子、丹阿弥谷津子が、素晴らしい。特に草笛光子の、絶対男になんて靡かない風の独立したオールドミスが突然現れた義母（杉村春子）の息子（宝田明）にあれよあれよと惚れていく上手さには脱帽です。成瀬作品にしては穏やか なラストシーンも、◎。

19/11/21(木)