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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

へんしんっ!

車椅子生活を送りながら立教大学で学ぶ石田智哉監督。その彼が“しょうがいと表現活動”のテーマで自分の映画作りを描いたドキュメンタリーだ。全盲の俳優、ろう者のパフォーミング・アーティストらとかかわりながら、同大で教える振付師でダンサーの砂連尾理さんから舞台に誘われるまでを描く。石田監督はもともと内気な性格だったようだが、多彩な人たちと触れ合い、彼らをカメラで撮影していくことを通して、自らが変わっていく姿を浮き彫りにするというまさにセルフ・ドキュメンタリーである。ラストの砂連尾理の演出による舞台がカフカの『変身』というのは象徴的だ。本作の公開時には“オープン上映”という形で視聴覚障がい者への字幕と音声をそのまま流すということだが、それほど違和感はない。

21/6/7(月)

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