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山内宏泰

ライター

マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在

若き日に「建物としてのセルフポートレイト」というコンセプトを思いついて以来、マーク・マンダースはひたすら自身のビジョン実現に邁進してきた。   日本での初個展となる今展も、その一環となる。架空の建物内に架空のアーティストの作品が並ぶという枠組みの中、特異な世界を現出させている。 長年追究されてきた強固なコンセプトに基づく空間構成も秀逸だし、一つひとつのオブジェや彫像の存在感も凄まじい。どこか「欠け」のある人体像や木片が突き刺さった頭部像、どれもインパクトは極大だ。言葉や思考は時とともに移ろうけれど、モノ自体はそれより長くかたちを留める。そこにモノとしての美術の価値が宿ると、マンダースは考えているのだそう。 いかにも現代アートらしい現代アート。東京都現代美術館で観るのにふさわしい展示だ。

21/4/10(土)

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