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日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

大盗賊〈1961年・4Kリマスター版〉

「ジャン=ポール・ベルモンド傑作選」の1本として上映。 往年のスーパースター、ジャン=ポール・ベルモンドの代表作8本が、数十年の時を経て特集上映されるというニュースを聞いて、滅茶苦茶に嬉しかったのは筆者だけではないだろう。何しろアクション映画は、かくあるべしという最初のお手本を見せてくれたのがベルモンドなんだから懐かしさに涙が出る。 しかも、この『大盗賊』(61)は未見で、観たくて観たくて、たまらなかった。それもそのはず、何と57年ぶりの劇場公開! 18世紀のフランス革命前夜、パリを舞台に、悪徳貴族や強欲な金持ちから、大金を盗み、庶民にばらまく、まるで日本のねずみ小僧のような義賊カルトゥーン役をベルモンドが演じる時代活劇だ。盗みの現場に必ず、”C"のマークを残すのも、怪傑ゾロの”Z"マークみたい。ベルモンドとド・ブロカ監督のコンビは、『リオの男』(63)などの快作に結実する。

20/10/26(月)

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