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水先案内人のおすすめ

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木谷 節子

アートライター

ベルナール・ビュフェ回顧展 私が生きた時代

第二次年世界大戦直後、不安や虚無感が漂う当時のフランスの雰囲気を、19歳にして見事絵画に著わしてみせたベルナール・ビュフェ(1928-1999)。実存主義の哲学書を小脇に抱え、くわえタバコでパリの街を歩く姿がメチャクチャ似合いそう(←木谷妄想)な美青年で、当時アイドル級の人気を博し、コクトーやサガンら名だたる著名人と親しく交流した。そんな若い頃の彼については、さすがにリアルタイムでは知らないが、1999年、ビュフェがビニール袋を被り、首の部分をテープでぐるぐる巻きにして亡くなったというニュースは衝撃的だった。本展では、ビュフェの、ひりひりするような初期作品から、《ピエロの顔》や《カルメン》など鋭く黒々とした直線を駆使した「THE ビュフェ!」な代表作、そして晩年の「死」をテーマにした作品まで約80点を紹介中だ。ビュフェ展は何度も観てきたが、そのたびに考えずにいられないのは、後年、迷走気味(?)だったビュフェの心情についてである。1970年代以降、ビュフェは制作上の苦悩に陥っていたというが、確かに後半の作品は、ブレイクスルーの扉を必死に探しているかのよう。どんなジャンルも、「早熟の天才」は大変そうである。

20/12/12(土)

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