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水先案内人のおすすめ

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一度逃したら再び観る機会がないかもしれない、ちいさな芝居を中心に

釣木 文恵

演劇ライター

康本雅子『全自動煩脳ずいずい図』

康本雅子のダンスは、なまめかしい。ユーモラスだ。美しい。そして赤裸々だ。 2017年に5年ぶりの新作公演『子ら子ら』を京都で行った康本。二人の子を生み、育てるという経験をダンスにしたその作品でちいさなライブハウスを縦横無尽に動き回る姿に、以前彼女の作品を観たときと同じようにがっしりと心を掴まれた。私が観た回にはたまたま観客席に子どもたちがたくさんいて、作品に登場するケーキを子らに食べさせていたようすも印象深い。 もうかなり前のこと、彼女が第一子を生んだばかりの頃に、新国立美術館のロビーで彼女のダンスパフォーマンスがあった。たまたま上演よりもかなり早い時間に会場にいた私は、リハーサルの様子を吹き抜けの上から眺めるともなく眺めていた。彼女は音楽に合わせて踊る。その合間に子どものおしめを替える。ミルクを飲ませる。踊る。その、くらしとダンスとが入り混じっているようすを、忘れることができない。 2月の新作は久しぶりの群舞になるという。そこには『子ら子ら』でパートナーとして踊り、耳に残る歌声を響かせた小倉笑の名前も連なっている。「『ダンスの持つ抗えない魅力を、ダンサー自身が取り戻す事』を第一のテーマに、踊り尽くした末の、意味や記号から解き放たれた身体から初めて生まれる関係性を提示したい」とある。今回の彼女はいったいどんなダンスを見せてくれるのだろう。

20/2/16(日)

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