Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

時代劇を中心に、過去の日本映画やテレビドラマについての、主に製作状況に関する研究を行う。スタッフや俳優への取材・聞き書きによる証言収集と検証をライフワークとする。個人的な趣味としては洋画が好き

春日 太一

映画史・時代劇研究家

シリアにて

息詰まる……とは、この映画のためにある言葉なのかもしれない、とすら思えた。逃げ場のない息苦しさが全編を貫く。 舞台は内戦が続くシリアの都市にあるマンションの一室。物語はほぼ、そこのみで展開されていく。 素晴らしいのは、その一室の描写で“戦争”という状況を観る側にリアルな感覚とともに伝えていることだ。 本作では日常が丁寧に描かれている。戦禍にあっても、人間は腹は減るしトイレも行くし娯楽も欲しい。そこは我々と変わらない。 違うのは、一歩外に出たらスナイパーに撃ち抜かれ、家にいても爆撃の衝撃に揺れ、暴漢もやってくる。どこにも安全圏はない。それでも、人々は日常を過ごす。そのことが「これが戦争ということか」という意識を際立たせていたいった。 戦争映画の表現に新しい文脈を提示した一本だ。

20/8/17(月)

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む