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水先案内人のおすすめ

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時代劇研究家ですが趣味は洋画観賞。見知らぬ世界に惹かれます。

春日 太一

映画史・時代劇研究家

サイコ・ゴアマン

もしETが宇宙に悪名を轟かせた最強の破壊者だったら。もしそれと出会った少女が独裁者の気質を持ったサイコパスだったら。 これは、そんな“もし”の詰まった映画だ。 アメリカの田舎で暮らすミミは兄と遊んでいる拍子に、地中深くに封印されていた宇宙の凶悪犯を解き放してしまう。が、ミミがその際に手に入れた謎の宝石の力により、凶悪犯は彼女の言いなりにならざるをえなくなる。 ミミは彼をサイコ・ゴアマン(通称PG)と名付け、友達……というより下僕のように扱う。そこかしこでミミがPGを使って好き勝手やってるうちにふたりの間には奇妙な友情が芽生えていった。やがて、PGを抹殺すべく宇宙からの刺客が現れる。 基本的には脱力系のブラックコメディとして終始バカげた面白さに貫かれているのだが、ミミの提案で始まる終盤の“最終決戦”からの展開がムダに熱くてイイ。 ラストにミミとその一家のとった選択肢が招いた結末も含めて、基本的には倫理観がぶっ壊れた内容。だが、昨今のいろいろ窮屈で鬱陶しい状況下ではそれが痛快に感じられてしまった。

21/7/30(金)

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