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歯に衣着せない辛口コメントが人気のクラシック業界ご意見番

東条 碩夫

音楽評論家

東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』

東京二期会がベートーヴェン生誕250年に因んで制作する、大植英次の指揮、深作健太の新演出によるプロダクション。コロナ禍により中止が続いていたオペラの本格的舞台上演を復活すべく、その第1弾として取り組んだ作品がこの『フィデリオ』だ。 監獄に幽閉された夫を救出する勇敢な妻を主人公とするこのドラマを通じ、演出の深作健太は、「恐怖の壁」に挑み打破しようとする人間の意志を描くのだろうか? 彼はすでに二期会公演の『ダナエの愛』と『ローエングリン』で、ユニークな新機軸の演出を披露しているので、期待できよう。大植英次も、ベートーヴェンのオペラをどのように指揮してくれるか。ダブルキャスト制で、題名役は土屋優子と木下美穂子がそれぞれ歌う。   感染防止対策の関係上、かりに多少制限された形の上演に変更されたとしても、それは止むを得まい。

20/8/29(土)

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