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日本の舞台のほか韓国演劇、フィギュアスケートにも関心あり

上野 紀子

演劇ライター

『月の獣』

アメリカ人作家リチャード・カリノスキーによる、第一次世界大戦中に起きたアルメニア人迫害の実話を基に描かれた戯曲です。演出の栗山民也さんは、2015年10月にこの作品を石橋徹郎さん、占部房子さんほかのキャストで構築。巨大で理不尽な力に傷つけられた弱き者たちが、失われた家族愛を再生しようともがき、必死に繋がろうとする姿に激しく胸を打たれた佳品でした。その注目作に栗山さんが再び着手。迫害により家族を失い、アメリカに亡命した青年アラム役を担うのは、眞島秀和さん。『チャイメリカ』に続く栗山演出作で、演出家の指名を受けての挑戦です。生き延びるために顔も知らないアラムと結婚する少女セタを演じるのは、舞台と映像で確かな存在感を放つ若手実力派、岸井ゆきのさん。ほか老紳士役の久保酎吉さん、孤児の少年ヴィンセント役の升水柚希さんの四人芝居で、個々のキャラクターすべてが重要なんですが、とくにキーとなるのは少年ヴィンセント! 初演でヴィンセントを演じた佐藤宏二朗くんが、手練れの大人たちに負けない瑞々しい表現を見せて素晴らしかったんです。升水くんに期待! 救いようのない悲しみを抱えながらも希望をつかもうとする人間たちの生きざまを、もう一度、深く見つめたいと思います。

19/12/2(月)

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