初っ端から太鼓判を押してしまいますが、まぎれもなく日本オリジナルミュージカルの大成功作だと思うわけです。安定人気の原作漫画、その世界観をさらにエンタテインメントに、さらに深淵に描き出した音楽（フランク・ワイルドホーン）と演出（栗山民也）に敬服しきり。とくに栗山さんが原作漫画を読んで「絶対にはずせない」とこだわった“テニス対決”シーンの高揚感たるや。キャスト一新の再演チームが、初演を超える興奮を引き出してくれることに期待したいですね。主人公・夜神月を演じるWキャストの二人、村井良大さんと甲斐翔真さん、エル役の髙橋颯さんのフレッシュな顔合わせとともに、筆者が俄然注目するのはリューク役の横田栄司さん、レム役のパク・ヘナさんの日韓交流死神コンビ。横田さんは初演リューク吉田鋼太郎さんの流れを汲んで、破格の表現にド肝を抜かれそうな予感大。そして韓国版で圧巻の美声と存在感を見せつけたヘナ嬢のレムが、めでたく日本降臨！　池袋に誕生した新劇場、東京建物Brillia HALL（豊島区立芸術文化劇場）にもいち早く足を踏み入れたいっ。

20/1/18(土)