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アートのみかた

村田 真

美術ジャーナリスト

桑久保徹 A Calendar for Painters without Time Sense. 12/12

公立美術館では初の個展となる今回は、完結したばかりの「カレンダー・シリーズ」を公開。ピカソ、ムンク、フェルメールなど桑久保の選んだ12人の画家を12カ月に割り振り、それぞれの代表作数十点を含むスタジオを150号のキャンバスに描いている(7月のスーラは海外にあるため映像による紹介)。共通しているのは、いずれも水平線の見える浜辺や屋外を舞台にしていること。セザンヌ (5月)は海の向こうにサント・ヴィクトワール山をのぞみ、ゴッホ(8月)は星空の下に街の夜景を描き、マグリット(10月)は数十点の絵を海の上空に浮かべている、といったように。唯一の例外はマティスで、室内に絵が飾られ、窓から海が見えている。「画中画」好きには垂涎のシリーズ。

20/12/26(土)

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