ただいまワルシャワはショパンコンクールの真っ只中。そんななか、2005年同コンクールの覇者であるブレハッチさんは、ポーランドから日本へ…。2年ぶりの来日リサイタルを行います。 プログラムはトラディショナルに、J.S.バッハからスタート。そして後半の最初は、フランク「前奏曲、フーガと変奏」なのですが、これは、前半後半とも「ポリフォニックでオルガン風の書法の作品」からスタートするという趣向なのだそう。子供の頃、家の近くの教会のオルガンから楽器を弾き始めたというブレハッチさんですから、ピアノでの演奏とはいえ、体にしみついた響きの生み出し方を披露してくれるのではないでしょうか。 加えて演奏されるのは、ベートーヴェンの初期のピアノ・ソナタである第5番と、ショパン円熟期のピアノ・ソナタ第3番。古典主義とロマン主義の交錯した時代のふたつの作品を対比させて聴いてほしいといいます。さまざまな意味の込められた、考え抜かれたプログラムです。

21/10/16(土)