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水先案内人のおすすめ

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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

Peter Barakan’s Music Film Festival

『Billie ビリー』(7/2〜7/15 ※7/4と7/10は除く)  角川シネマ有楽町「Peter Barakan’s Music Film Festival」(7/2〜7/15)で上映   ジャズ・シンガーとして一世を風靡したビリー・ホリディの伝記的ドキュメンタリーである。音楽的な素養に乏しい筆者でさえ、彼女の名と代表的な『奇妙な果実』は知っている。そんな彼女が幼い頃から身体を売り、歌手となってからも人種差別に晒され、ダメ男に喰いものにされ、さらに麻薬に溺れて逮捕されるなどの波乱に満ちた44年の短い生涯が描かれるが、本作の視点はもうひとつある。それはビリーの伝記を執筆するため10年以上も取材を続けたリンダ・キュールというジャーナリストのことだ。彼女は取材中から脅迫されていたようで、1978年に謎の死を遂げる。その彼女が残した膨大な録音資料から本作は構成されているが、リンダの不可解な死とビリーの破天荒な生き方が共振しているようで興味深い。

21/6/25(金)

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