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東条 碩夫
音楽評論家
大物ソリストの来日も少しずつだが復活して来た。今回は久しぶりにドイツの巨匠ピアニスト、ゲルハルト・オピッツが来日して、小泉和裕指揮の東京都交響楽団と協演、ブラームスの大作「ピアノ協奏曲第1番」を弾く。 オピッツといえば、かつてテレビでベートーヴェンのピアノ・ソナタの講座を行なって大きな人気を得た人であり、ドイツ音楽の正統的な継承者として重厚で深みのある演奏を聴かせてくれる大ピアニストである。ブラームスが若い情熱をいっぱいにぶつけ、かつ陰影に富んだ協奏曲を、壮大なスケールで弾いてくれるだろう。 都響の終身名誉指揮者・小泉和裕は、かつてカラヤン国際指揮者コンクールで優勝を飾ったベテラン。厚みのある響きの音楽づくりはドイツ音楽にぴったりだ。この日はそのブラームスの交響曲の他、ベートーヴェンの第5交響曲「運命」を指揮する。これも聴きものだ。
20/12/9(水)
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