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水先案内人のおすすめ

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邦画も洋画もミーハーに、心理を探る作品が好み

伊藤 さとり

俳優や監督との対談番組を多数、映画パーソナリティ

アマンダと僕

東京国際映画祭で最高賞と脚本賞を受賞したこのフランス映画。物語はいたってシンプルなのだけど、登場人物の内面が緻密。7歳のアマンダの存在感は群を抜いているのだけど、僕ことダヴィッドや、彼の姉や恋人と、次々と現れる登場人物たちは皆、吸引力があって、彼らが絡まり合うだけで物語がどんどん深まっていくんですよ。 2015年にパリで起こった同時多発テロが題材になっているものの、物語の全体を占めているわけでもなく、あくまでもテロにより、不安定になってしまった彼らの心の浄化を描いていて、“家族とは”が根底のテーマ。だから心にスッと入りやすいし、気づかされることも多くって、人はすぐに親にはなれないし、子供と一緒に親になっていくんだと教えられます。 そして、恐ろしい出来事により止まってしまった時間をどうやって動かすか? 主人公のダヴィッドが自転車を愛用しているのもキーワード。“自分の足で、自分の目指す未来へと進むのが人生だよ”とこの映画は伝えているのです。

19/6/18(火)

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