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水先案内人のおすすめ

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テレビプロデューサー テレビは見ずに演劇、映画、コンサートばかり足を運んでいる

波多野 健

1954年生まれ プロデューサー(イースト・エンタテインメント)

シークレット・スーパースター

インド映画の傑作『きっと、うまくいく』で主演したアーミル・カーンはいまやインドでは「3大カーン」といわれるほどのスターになっているらしい。彼が今回取組んだのはひとりの天才少女歌手のシンデレラストーリー。インドでも今やYouTubeでアピールするのは普通らしく、彼女も自らギターを持って歌い、ネットにアップしたところから火がついていくのだが、そこに絡んでくるのが売れっ子だが性格が最悪の音楽プロデューサー。これをカーンが演じていて、その強すぎる個性には笑いが止まらなかった。彼自身は「今までで最も難しい役柄だった」と語っているが、いやぁ、うまい。うまい役者というのはどんな役でもこなせるのだと感心した。しかし一方内容にはシビアな部分もあり、彼女をとりまく家庭環境、特に男性至上主義で時には暴力をふるう父親、それに何も言えない母親というのは、いまだにインドのどこにでもある風景なのだろうか。笑いながらも、困難な状況に立ち向かう少女に心が震えて、素晴らしい映画だった。とても、お薦めです。

19/8/6(火)

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