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日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

人生をしまう時間

在宅介護の映画と聞いて、観る前に、やや怯んだのは、家族を含めた親しい人々を病院で看取ったことの後ろめたさが、こちらにあったからかもしれない。できれば、在宅で看取ってあげたかったが、そうはいかない事情があった。近年、国は医療費抑制のため、終末医療を病院から自宅に移す政策をとっているらしいが、そうなると、誰にどう看取ってもらうかが大きな問題になってくる。 この映画は在宅死と向きあうベテラン医師と家族たちを描いた記録映画だ。埼玉県新座市の「堀ノ内病院」に勤める80才の小堀鷗一郎医師。彼は、かつて東大病院の名外科医で、明治の文豪・森鷗外の孫。この人が、何とも魅力的で、ひとりひとりの人生の終わりが描かれると同時に、地域の在宅医療の問題点が明らかにされる。NHK・BS1スペシャルの番組を再編集した意欲作であり必見作だ。

19/9/17(火)

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