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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

白い暴動

1970年代のイギリスで移民差別を叫ぶ右翼陣営に対抗して創設された"ロック・アゲインスト・レイシズム"(RAR)の活動の軌跡を描いたドキュメンタリーだ。当時のイギリスは多くのロック・バンドが世界の音楽シーンを席巻していたが、その一方で経済的に不況が続き、"国民戦線"のような白人至上主義を掲げる極右が台頭し、移民差別を称揚する著名なロック歌手も現れた。そんな社会状況の下、アーティストたちが反人種差別を掲げて対抗したが、その中核となったのがRAR。ロックは本来的に反権力の姿勢が強く、日本と違って、アーティストが自分たちの社会的役割を自覚しているところは凄い。そんな矜恃を抱く人々の姿から、音楽のみならず今日の世界にとって刺激的な示唆が得られるにちがいない。

20/3/30(月)

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