Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

アートのみかた

村田 真

美術ジャーナリスト

国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展

国立西洋美術館の収蔵作品の核は松方コレクションだから、これは単なる常設展示じゃないかと思ったら大間違い。これを見れば、松方コレクションがいかに紆余曲折をたどってきたかがわかる。造船所の社長だった松方幸次郎が西洋美術を大人買いし始めたのは、第1次大戦の軍需でガッポリ儲けた約100年前のこと。戦争が終わり、不況が訪れ、関東大震災が追い討ちをかけて経営が悪化し、1万点を超えるコレクションの大半は散逸してしまう。残ったのはロンパリに残してきた約700点のみだが、ロンドンの300点は焼失し、パリの400点は第2次大戦によりフランス政府が没収。ようやく返還されて国立西洋美術館が建てられるまでの波瀾の歴史を降り返る展覧会だ。

19/7/5(金)

アプリで読む