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日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

はりぼて

文化庁芸術祭の選考で、2016年に放送された『はりぼて〜腐敗議会と記者たちの攻防〜』は観ていたが(この時は優秀賞受賞)、本作はその続編。関係者の、その後の運命を思えば、こんな言い方は申し訳ないが、これがなまじの劇映画よりも遥かに面白い。 全国一の自民党王国・富山で、いったい何が起きたのか。「はりぼて」とは見かけは立派だが、うわべだけで中身はスカスカという意味で、富山県議会の不正が次から次へと暴かれる。政務活動費の情報公開請求を行い、チューリップテレビの2人の記者が、何と9700枚の資料を読み込み、大量のコピーを示して直接、議員たちに迫る。最初はシラを切るも、取材の過程で嘘が露見し、議員たちが次々と頭を下げて謝罪会見をする有様は、まるで三流の喜劇のようだ。これが日本の政治の普遍的な姿かと思うと唖然とさせられる。

20/8/13(木)

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