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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

ハイゼ家 百年

ドイツのトーマス・ハイゼ監督による3時間半に及ぶ長尺のドキュメンタリーだ。旧東ドイツ出身の監督は、1970年代後半からドキュメンタリーを制作してきたが、旧体制では多くの作品が上映禁止の憂き目を見ているという。そんな監督が自分の家族が残した資料に基づき、自らナレーターとして語りながら、1910年代から今日までの家族とドイツの歴史を描いた途轍もない映画である。第1次大戦、祖父とユダヤ系の祖母との結婚、ナチスの台頭と迫害、第2次大戦、父と母との出会い、1960年代の父と反体制派の知識人や芸術家との交流、秘密警察による監視、ベルリンの壁崩壊と旧東ドイツ出身者への差別など、監督自身の家族の歴史という目線を通して、ドイツとは何か、国家とは何か、を鋭く問いかける。

21/4/18(日)

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