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水先案内人のおすすめ

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生きのいい日本映画を中心に、大人向け外国映画も

平辻 哲也

1968年生まれ 映画ジャーナリスト

グッドバイ

是枝裕和監督の元で映像制作を学んだ今年24歳の新鋭の女性監督、宮崎彩のデビュー作。子役から活躍し、近年はNHK連続テレビ小説『スカーレット』や映画『蒲田前奏曲』などで活躍する福田麻由子が主演した。 ヒロイン・さくら(福田)は会社を退職し、友人の頼みを受け、一時働くことになった保育園で、保護者の進藤(池上幸平)と出会い、その姿に幼い頃から離れて暮らしていた父親(吉家章人)の姿を重ねていく……。3年前の春に、公開のアテのない自主映画として製作されたが、第15回大阪アジアン映画祭で評価を受けた。 福田は当時、23歳。「自分はほかの俳優と比べて、からっぽのように感じた」そうで、監督の期待に応えられないからとオファーを断るつもりだったそう。しかし、「アテ書きをしたので、ぜひ」という監督の熱意に心を動かされた。そんな彼女の思いと重なったのか、人生の岐路に立ち、過去と決別し、新たなに歩み出すヒロインの姿がリアルに映っている。 66分という小品。コロナ禍を機に、周囲の環境が変化し、生き方に悩む人も少なくないはず。何かと決別したいと思った人に。

21/4/2(金)

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