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水先案内人のおすすめ

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時代劇研究家ですが趣味は洋画観賞。見知らぬ世界に惹かれます。

春日 太一

映画史・時代劇研究家

アイス・ロード

よくできた骨太のサスペンス映画だった。寒々しい氷の世界がひたすら映し出されるが、展開されるドラマは熱い。 カナダ北部のダイヤモンド鉱山で崩落事故が起き、30名近い作業員たちが閉じ込められる。残された時間は30時間。救出用の抗口装置を最短距離で届けるためには、もろい氷の道をトラックで行くしかない。速度が速ければ圧力波で、遅いとタイヤにかかる重みで、氷が割れてトラックは沈む。そんな危うい氷の道を三台のトラックが進む。 北国版『恐怖の報酬』といえる設定を存分に活かし、緊迫感が全編を貫いていた。割れゆく氷がモンスターの如く襲いかかり、気温の低下が運転手たちを苦しめる。そして迫り来るタイムリミットーー。 イーストウッド組の名撮影監督であるトム・スターンによる「『アラビアのロレンス』を氷と雪で作る」という狙いが奏功。実際に作られたアイスロードの大スペクタクル映像がこの絶望的な状況を臨場感たっぷりに伝えている。そのため、観ていてこちらの身体も凍えるような寒気すら錯覚しながらも、手にはたっぷりの汗がにじんだ。 主演のリーアム・ニーソンが演じるタフな運転手のストイックな表情も雪景色に映え、その懸命な闘いぶりがサスペンスをさらに盛り上げる。

21/11/13(土)

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