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水先案内人のおすすめ

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洋画、邦画、時々アニメ 映画で人生が変わります

堀 晃和

ライター&エディター。記者歴27年、元産経新聞文化部長。映画と音楽と酒文化が守備範囲。

音響ハウス Melody-Go-Round

1974年、東京・銀座に設立されたレコーディングスタジオ「音響ハウス」のドキュメンタリー。この場所に有名ミュージシャンが集い、名盤を生み出していった。名前を挙げれば、すごさがよくわかる。 高橋幸宏、坂本龍一、矢野顕子、佐野元春、松任谷正隆、松任谷由実、葉加瀬太郎、大貫妙子……(登場順)。日本の音楽シーンを牽引してきた重要な人物が並ぶ。同時代を生きてきた者には、たまらない作品だ。音楽史も俯瞰できるので、若い世代にもぜひ観てもらいたい。 ミュージシャンたちがスタジオを訪れ、秘話を語っていく。中でも教授(坂本)の言葉が熱い。「(スタジオの)エレベーターがいい音がするんです。(蹴った音を)サンプリングマシンで録って使ったことがあります」。 同時に当時のプロデューサーやエンジニアの声も伝え、このスタジオが愛される理由を解き明かしていく。 ハイライトはゆかりのミュージシャンがコラボした新曲「Melody-Go-Round」のレコーディング。多くの人を魅了したスタジオの空気感が伝わってくる。 観終わった後、音響ハウスでレコーディングされた教授のアルバム『音楽図鑑』(84年)のレコードを久しぶりにターンテーブルに置いた。至福の音が流れてきた。

20/11/12(木)

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