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日本の舞台のほか韓国演劇、フィギュアスケートにも関心あり

上野 紀子

演劇ライター

こまつ座『きらめく星座』

戦争の愚かさ、権力への怒りを伝える数々の井上ひさし戯曲の中でも、笑いと音楽で心を沸かせながら本質に迫る、その見事なバランスにうなる傑作の再登場です。太平洋戦争開戦の前年、東京・浅草の小さなレコード店を舞台に繰り広げられる人間模様は、作家が「私戯曲のようなもの」と記しているように、井上さんの幼少期の体験をもとに書かれているんですね。国の理不尽な圧迫にささやかな暮らしが揺るがされようとも、流行歌を口ずさんで明るくたくましく、きらめきながら生きる庶民たち。平易でほのぼのとした会話の中にある、胸打つ真実をぜひ受け止めていただきたい。栗山民也さんの演出のもと、2014年、2017年と絶賛を博した再演から、今回はキャストを大きくメンバーチェンジ。店主の後妻ふじを新たに演じるのは、今確実に“気になる女優”の筆頭にあがる文学座の精鋭、松岡依都美さんです。久保酎吉さん、木村靖司さん、後藤浩明さんの鉄板の続投組に、爽やかな新風となる高橋光臣さん、瀬戸さおりさん、そして手練れの大鷹明良さん、粟野史浩さんが参入。また、ピンポイントにして時代の暗雲を激しく突きつける重要な役、防共護国団の二人の団員に、栗山さんはいつも新国立劇場演劇研修所の修了生をキャスティングしているんですね。若い俳優に託す意味を考えつつ、高倉直人さん、村岡哲至さんにも注目したいと思います。

20/3/5(木)

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