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水先案内人のおすすめ

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エンタテインメント性の強い外国映画や日本映画名作上映も

植草 信和

1949年生まれ フリー編集者(元キネマ旬報編集長)

クーリエ:最高機密の運び屋

”敵国潜入もの”というジャンルがあるのかどうか分からないが、『工作 黒金星と呼ばれた男』『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』『ブリッジ・オブ・スパイ』などはそう呼びたくなるタイプの映画だ。 本作『クーリエ:最高機密の運び屋』もまさに”敵国潜入もの”の典型的な物語で、歴史の舞台裏で繰り広げられた男たちの葛藤と決断をスリリングに描いた迫真のスパイ映画。1962年10月、アメリカとソ連、両大国の対立は頂点に達し、”キューバ危機”が勃発した。スパイの経験など一切ないにも関わらず、英国人セールスマン、グレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)はCIA(アメリカ中央情報局)とMI6(英国秘密情報部)の依頼を受けてモスクワに潜入。国に背いたGRU(ソ連軍参謀本部情報総局)高官から得た機密情報を西側に運び続け、”キューバ危機”を救う。 米・ソ諜報戦が火花を散らした20世紀最大級のミステリアスな事件”キューバ危機”の舞台裏、そのキーマンになるスパイがソ連に入国するシーンなど、緊張感の波状描写が素晴らしい。『追想』で映画監督としても活躍する『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』の舞台演出家ドミニク・クックがメガホンをとっている。

21/9/8(水)

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