宝珠山理智院
天平5年(733年)、聖武天皇の勅願により行基菩薩が開山した真言宗御室派の寺院。開山時の本尊は、行基作の「聖観世音菩薩(現・脇仏)」であったが、後に弘法大師・空海が刻まれた「追風不動明王」を本尊に迎え、海上・交通安全の護仏として今日に至る。寺宝には、豊臣秀吉が自らの髭を植え付けた「太閤秀吉肉付像」や、秀頼の書「豊国大明神」などを所蔵する。現本堂は、秀吉の家臣・桑山重晴が慶長10年(1605年)に中興再建した。近年では、博物学者・南方熊楠が、研究の場としてしばらく身を置いた。一年を通して、桜、蓮、苔、紅葉など、四季折々の草花を楽しめる。月一度、写経会(自由参加)もあり、自然豊かな山寺で五感を癒す時間を過ごすことができる。
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