和歌の浦
潮の満ち引きによって干潟が現れては消え、刻一刻と変化しながら、四季折々の多彩な風景を魅せる和歌の浦。万葉の時代には歌聖“山部赤人”に「若の浦に 潮満ち来れば 潟を無み 葦辺をさして鶴(たづ)鳴き渡る」と詠われ、以降、和歌の聖地となり、多くの歌人がその風景を和歌に詠んだ。豊臣秀吉や歴代の紀州藩主もその情景に惚れ込み、この地に多くの芸術や文化が育まれた。緑豊かな山々と海が織りなす光景は、国の名勝に指定されているほか、「絶景の宝庫 和歌の浦」として日本遺産に認定されるなど、今もなお多くの人々を魅了し続けている。