8月30日より主演映画『マンガ家、堀マモル』の公開が控える山下幸輝くん。スクリーンで、どんな顔を見せてくれるのか。「こきぴあ」では映画の内容とあわせて「人間、山下幸輝」をたっぷり深掘りしていきます! まずは幸輝くんの苦手な「行間」について。
行間を読むのがめちゃくちゃ苦手です
台本を読んだとき、マモルの気持ちがめっちゃわかったんですよ。普通に「俺やん」って思いました(笑)。唯一違うのは、漫画が描けるところ。僕は絵が下手くそなので、そこだけは似てないかな。あとはもうほとんど一緒。だから、すごく気持ちが入りやすかったです。
意識したのは姿勢や歩き方。マモルは漫画家なので普段から猫背気味に。あとは、世間のペースと自分のペースが合っていない男の子なので、そのズレを歩き方から表現してみたいなと思って、あえてちょっとリズム感の悪い歩き方にしてみました。
お芝居も肩の力を入れずにナチュラルに。自転車を漕いでいたら虫が寄ってきたんで、手で払ったり。河川敷を歩いていたら靴に草が引っかかったんで、それも払ったり。お芝居中ではあるんですけど、その場で起きたイレギュラーなことにもマモルのまま自然にリアクションできた気がして。監督もそういうカットをそのままOKテイクとして採用してくれて、そこを使ってくれたんだというのが面白かったし、カメラの前でマモルとして構えず立っていられたことが、僕自身、うれしかったです。
マモルはピュアで、優しくて、行間が読めない男。みんな、行間ってわかります? 映画の中で春(桃果)のお母さん(坂井真紀)に「泊まっていっていいんだよ」って言われて、マモルは「いいんですか」って間に受けるんですけど、こういうときの「泊まっていっていいんだよ」は本気にしちゃダメなんですね。台本を読んで、「そうなんや」って僕も初めて知りました。たぶん僕もマモルと同じリアクションをしてたと思う(笑)。
人間、口にしていることと心の中で思っていることは別。でも、僕はあんまり人の言葉の裏を読むみたいなことができなくて。
たとえば、人をご飯に誘ったとします。で、相手から「ちょっと今は忙しくて。また時間ができたら、こちらから連絡します」と返事が来たとするじゃないですか。こういうときって、みんなはどうしますか。
僕は素直に連絡が来るのを待つんですけど、ぴあチームのみなさんに聞いたら「こちらから連絡します」というのは「あなたに興味がないです」という断り文句なんだそうです。え〜、もう全然わからへん!(笑) 僕はもう「わかりました」って言って、ずっと待ってますよ。もしそれで返事が来なかったとしても「忙しいんやろうな」って思うくらい。行間読むの、めちゃくちゃ難しいな…(笑)。
実を言うと、台本を読んでいるときも、たまに「なんでこういうことになるん?」って登場人物の気持ちの流れがわからないときがあるんですよ。で、何回か読み返して、「あ? そういうこと?」ってなる。だから、むしろこの仕事を始めてから、まだ多少は行間を読めるようになってきたかもしれない(笑)。
ちなみに映画の中でマモルの「人生でよく言われる言葉ランキング」というのが出てきます。僕の「人生でよく言われる言葉ランキング」第1位は、「なに考えてるかわからない」です。
まあ、でもこの言葉もプラスに言われているのかマイナスに言われているのか僕ではわからないので、そう言われたら「よく言われます」って返してます(笑)。今のところ別にそこを直さなきゃって気持ちもないかな。そういうところも、it's meかなって(笑)。
編集部より
次回の更新日はぴあアプリのX(@app_pia)でお知らせします。楽しみにお待ちください!
ぴあのアプリからご覧いただくと、記事にコメントが可能となります。
ぜひ登録をお願いします!
App Store
Google Play
※アプリのダウンロード、会員登録は無料です。
プロフィール
山下幸輝(やました こうき)
2001年11月7日、大阪府生まれ。B型。
2020 年の第33回ジュノンボーイ・コンテスト、ファイナリストとなり俳優デビュー。’22年のドラマ『君の花になる』で注目を集める。’23年は、ドラマ『ガチ恋粘着獣』『最高の生徒~余命1年のラストダンス~』などに出演。’24年はドラマ『夫婦の秘密』『高額当選しちゃいました』に出演。主演映画『マンガ家、堀マモル』が8 月に公開予定。
撮影/友野雄、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/吉井めぐみ、スタイリング/岩田友裕、衣装協力/DAMAGE DONE 2nd