西武新宿線の上井草駅からほど近い静かな住宅街に建つちひろ美術館・東京
エレベーターホールから各展示室へとつながる分岐点。窓の外には「ちひろの庭」が
ちひろさんが愛した草花が植えられ丁寧に手入れされている「ちひろの庭」
テラスの椅子に座って美しい木々や草花を眺めることもできます
ちひろ美術館・東京 シニア・アソシエイト 主任学芸員の原島恵さん
《そうじする子ども》 『ひとりでできるよ』(福音館書店)より 1956年
絵の中に出てくるおもちゃが飛び出してきたようでワクワクします
子どもが見やすいよう低い位置に展示されているだけでなく高低もつけられ、リズミカルで楽しげな展示空間
《日傘を持つ女の子と赤い帽子の男の子》 1970年
《アイスクリームを持つ赤い帽子の少女》 1968年
『あめのひのおるすばん』より 「すぐって いったのに まだかしら」の場面 お留守番をする子どもの不安な気持ちを表しています
《雨傘と魚の親子》 『あめのひのおるすばん』(至光社)より 1968年
『あめのひのおるすばん』展示風景より 左から《窓ガラスに絵をかく少女》、《窓ガラスの雨だれ》、《雨傘と魚の親子》
『あめのひのおるすばん』の一場面のように、窓に落書きをして遊ぶことができます
展示室内のあちこちに設置されているplaplaxさんの《絵を見るための遊具》2024年 絵の鑑賞をあそびにする楽しいしかけがいっぱいです
第2展示室「なにしてあそぼ?」入口 「あそぼ」の文字や絵のパネルを動かしてあそべます
第3展示室では、反戦の思いを込めて戦時下の子どもたちをテーマに描いた作品の展示も
ここにもplaplaxさんの《絵を見るための遊具》が。ここでは色や見え方が変わるレンズを通して作品をみることで、描かれた人物の気持ちを想像します
plaplax《絵の具の足あと》2018年 歩いた軌跡にちひろさんの水彩のように色がにじんで
国内外約2000冊の絵本をはじめ、ちひろに関する本、ちひろが生きた時代を知る本、子どもの幸せや平和に関する本などを手に取って読むことができます
来館者が感想を書き残す「ひとことふたことみこと」のコーナー。開館以来40年間の来館者の感想をまとめた300冊を超えるノートがきれいに製本され並べられています
2階には、「こどものへや」もあります。ちひろ美術館は、開館当初から赤ちゃんフレンドリーで、お子さんが遊べる場所がずっとあるようです。こどものへやには、化粧室と授乳室もあります 撮影:嶋本麻利沙
ちひろさんのアトリエを復元した常設のコーナーも。机は、もともと正座で描く高さのものでしたが、大きなストロークで絵を描けるように工夫したという机の足部分に注目です