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森崎ウィン Aiming To Overseas

新生活 新しく知り合う人と仲良くなれる自己紹介の方法

月2回連載

第73回

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こんにちは。森崎ウィンです。

4月は新生活の季節。新年度になって環境が変わった人もいるんじゃないでしょうか。進学に就職、転職に異動。いろいろあると思うけど、新しいコミュニティに飛び込むのって勇気がいるよね。

僕の仕事は比較的短い期間で現場が変わるので、新しい現場に行くたびに初めましての連続。でも不思議なんだけど、これだけやっているのに、初めましての緊張には全然慣れない(笑)。新しい現場に入るときは毎回緊張しています。お芝居の現場だと、大丈夫かな? 台詞飛ばないかな?って不安なことばっかり考えちゃって、昔やった自分の失敗とかが脳裏に甦ってきて、ファーストカットを撮り終えるくらいまではずっとソワソワしちゃうんですよね。この恐怖心はいくつになっても変わらないのかもしれない。

そういう緊張をほぐすためにも大事なのは、やっぱりコミュニケーション。人と話していると、ちょっと気分が落ち着くみたいなところってあるじゃない? だから、基本現場では1人でも全然平気なんだけど、セッティングの合間とか、ちょっとした時間で周りに誰かいるときは自分から話しかけるようにしています。

話す内容は何でもいいんですよ。本当、ごくごく普通の世間話でいい。「寝れてないでしょ?」とか「スケジュールどう?」とか、そういう何気ない雑談がほとんど。ここで大事なのって面白い話をすることじゃなくて、普通に話しかけても大丈夫な人なんだって相手に思ってもらうことだから。そうやってお互い気を遣わずにすむ状態をつくる。新しい環境に飛び込んだときにまず大切なことって、自分がリラックスできる居心地のいい場所をつくることじゃないかと思います。

ちなみに僕は共演者の事前情報はまったく調べないタイプ。中には現場に入る前に他の人のwikiを下調べする人もいるみたいだけど、そういうのはまったく見ない。なんだったら自分のwikiですらほとんど見たことがないです(笑)。なぜかと言うと、会う前から不要な先入観を入れたくないから。僕は人と接するとき、できるだけ目の前にいるその人を見て、その人から直接感じたものだけを自分の中にインプットしたくて。

たとえばお芝居をするときも、「この人はアカデミー賞を獲ったすごい人だから」って変に身構えるのもおかしいし、逆に相手に失礼になる。大事なのは、直接対面したその場で何を話して、何を感じるか。だから、実を言うと共演した人のSNSをフォローしたりもほとんどしないんですよ。そもそも自分があんまりSNSが得意じゃないというのもあるし、もっとリアルを大事にしたいという考えが自分の中にあるからかもしれない。今は学生さんとか、入学する前からSNSで同級生とつながっていると言うけど、そういう話を聞くと自分はすごくアナログなんだろうなと思う。

とは言え、新しく知り合う人たちとできるだけ早く仲良くなりたい気持ちはすごくわかる。なので、僕がやっている自己紹介の方法をみんなにシェアします。

ポイントは基本的な情報を短くまとめつつ、ちょっと抜け感のある一言を添えること。たとえば僕だったら、「森崎ウィンです。O型で獅子座です。ちなみに今ちょっと右足がかゆいです」とか(笑)。ここでクスッと笑ってもらえたら、一気に打ち解けやすくなるじゃないですか。職場の雰囲気によっては難しいかもしれないけど、カタい雰囲気の中であえてぶっこんでみると、逆に笑いが生まれていいかも。これもウケをとることが目的ではなくて、そうやって話しやすい人なんだろうと思ってもらうことで、その後のコミュニケーションを円滑にするのがいちばんの狙いです。

人って出会いの数だけ変われるし成長できる。新しい出会いって緊張するけど、自分の世界を広げるチャンスだし、もしかしたらそこでこれから一生付き合える友達に出会えるかもしれない。だから、あんまり萎縮しすぎず。自分だけじゃなく、みんなも緊張しているんだからビビる必要なんてない、くらいの気持ちでいたらいいんじゃないかなと思います。

みんなの新生活がいいものになることを祈ってるね。

森崎ウィンでした!

★編集部より★

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プロフィール

森崎ウィン

1990年生まれ、ミャンマー出身。小学校4年生の時に日本へ渡る。2008年よりダンスボーカルユニット・PRIZMAX(現、解散)のメインボーカルとして活躍した。俳優としても様々な映画、ドラマ、舞台に出演し、2014年には『シェリー』で映画初主演を務める。2018年、日緬共同制作映画『My Country My Home』に出演、そのスピンオフであるドラマ版『My Dream My Life』では主演を務め、現地のテレビ局mntvで冠番組「Win`s Shooow Time!」を持ち、様々な広告に出演するなどミャンマーで大ブレイク。スティーブン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』のオーディションでメインキャストであるダイトウ/トシロウ役に抜擢され、ハリウッドデビューを果たした。近年の映画出演作に、『海獣の子供』『トゥレップ』『蜜蜂と遠雷』(19)、『キャッツ』(20)などがある。映画『蜜蜂と遠雷』で第43回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。またメ〜テレ制作の連続ドラマ『本気のしるし』(19)にて初の連ドラ主演を果たした。2020年は世界中で再演を重ねているミュージカルの金字塔「ウエスト・サイド・ストーリー」の日本キャスト版Season2(主演:トニー役)に出演。

撮影/奥田耕平、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/KEIKO、スタイリング/千葉良、衣装協力/シャツ¥35,200、カーディガン¥35,200/ともにアーネイ(ジョワイユ TEL:03-4361-4464)
パンツ¥18,700/ファクトタム、眼鏡¥44,000/エバース(ともにシアン PR TEL:03-6662-5525)
その他本人私物