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立川直樹のエンタテインメント探偵

金沢21世紀美術館「時を超えるイヴ・クラインの想像力」は本当に素晴らしかった。演劇実験室◉万有引力、劇団☆新感線…もう実際に出かけてみない限り、そのおもしろさ、魅力はわからない!

毎月連載

第89回

「時を超えるイヴ・クラインの想像力―不確かさと非物質的なるもの」から イヴ・クライン《人体測定(ANT66)》1960 年 水性メディウム/紙、カンヴァス  157×311cm いわき市立美術館蔵

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1カ月近く前の11月5日に金沢21世紀美術館で見た「時を超えるイヴ・クラインの想像力―不確かさと非物質的なるもの」という展覧会は本当に素晴らしかった。荒廃した戦後の「タブラ・ラサ(白紙)」ともいえる状況から新しい人間性を探求する作家として彗星の如く登場したイヴ・クラインは、アクションやパフォーマンスを通して、青に代表される色や火、水、空気などを用いることで、芸術を物質として見せるのではなく、感性を通してふれられるようにしたが、精神の自由や宇宙的な想像力に見るものを誘うその表現は、タイトルにもあるように完全に“時を超えて”いた。