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50歳になった有江嘉典がVOLA、杉本恭一、ピロウズ、百々和宏ら6組のステージに連続出演

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終演後に撮影した出演者たちによる記念写真。(Photo by Chiyori)

VOLA & THE ORIENTAL MACHINEのベーシストであり、さまざまなバンドでサポートを務める有江嘉典が50歳を迎えたことを記念したライブイベント「Arientalmachine BD Bash!!! -有江嘉典50祭-」が、2月24日に東京・下北沢GARDENで開催された。

この日に出演したのはVOLA & THE ORIENTAL MACHINEと、LOST IN TIME、百々和宏とテープエコーズ、MOON・BEAM、the pillows、杉本恭一&three days agoという有江とゆかりの深い6バンド。すべてのステージに有江が出演し、祝福ムードたっぷりのライブを繰り広げた。開演後、まずは有江が1人でステージに上がって挨拶。「バンドで演奏していると、お客さんの視線が気になるものです。今日くらいは苦行のように、私のほうばかりを見ていてください」と懇願し、会場の笑いを誘った。

そしてトップバッターとして登場したのは、有江が以前サポートしていたLOST IN TIME。「今のLOST IN TIMEを観てもらいたい」という有江の希望もあって、まずは現在の3人編成でのライブが披露された。3人編成での前半は、有江が一番好きな曲だと言ったという「No caster」を含む4曲を披露。その後に有江がセンターの位置についてセッションを繰り広げた。海北大輔(Vo, B, Key, AG)は「有江さん以外で今日ステージに立つベーシストは僕だけなんで大変恐縮なんですが、光栄な場に立たせていただいてありがとうございます。ベースがいるバンドにベーシストが入ってくれるなんてことまずないですし、本当にたくさんのことを学びました。お師匠さんです」と有江を称賛。有江から「今のLOST IN TIMEの曲を弾かせてくれ」とリクエストされたとのことで、4人編成で「26」「30」の2曲を披露した。

ステージの転換時には、さまざまなアーティストから寄せられた有江へのお祝い映像を上映。マイケル(夜の本気ダンス)、the telephones、ごっきん(yonige)、ナガイケジョー(SCOOBIE DO)、髭、yoko(noodles)、ウエノコウジ(the HIATUS、Radio Caroline)、POLYSICS、SPARTA LOCALS、中村和彦(9mm Parabellum Bullet)、中尾憲太郎(NUMBER GIRL、Crypt City)といった面々によるそれぞれの個性が出た映像が、会場を笑いで包んだ。

続いて百々和宏とテープエコーズのライブがスタートすると、百々和宏(Vo, G)が「俺らの持ち時間で有江くんを疲れさせるわけにいかないので、30分トークする?」と冗談を言いつつも、バンドは熱いステージを展開。1曲目「中央沿線午前四時」の終盤で百々は「有江バースデー! 嘉典バースデー! 50歳おめでとう! いつまでもお元気で!」と歌い上げた。その後に百々は、有江が雑誌の取材で「MO'SOME TONEBENDERに入りたかった。週5くらいで一緒に飲んでたのに呼ばれなかった」という話をしていたことに言及。リラックスしたトークを交えつつ、有江のメロウなベースが印象的な「すきにして」など5曲を演奏した。

3番目にステージに上ったのは、有江のベーシストとしてのキャリアの原点であり、メンバーは高校生の頃からの35年にわたる付き合いだというMOON・BEAM。エッジの効いたギターと荒々しいベースが会場を熱くさせる一方で、MCでは柿木一宏(Vo, G)のマイペースな語りと有江のツッコミによる息の合った掛け合いが観客を絶え間なく笑わせ続けた。

the pillowsは有江を含めた4人で、電車ごっこスタイルで連なってステージに登場。山中さわお(Vo, G)が「ああ、今日は新しい有江の記念日なんだ」と歌詞を変えて「アナザーモーニング」を弾き語り、ライブをスタートさせた。山中はこの日のために、有江の写真をラベルにした瓶ビールを準備してきたと言い、4人はそのビールで乾杯。真鍋吉明(G)は有江について「安定した演奏と人柄で、北側の風が多かったピロウズに西側の風を吹かせてくれたニクい奴です」と評した。彼らはこの日、有江のリクエストだという「カーニバル」や「Star overhead」を含む6曲を披露。「Star overhead」について有江は「さわおさんが『この曲は有江くんの好きなように弾いていいよ』って言ってくれたのがすごくうれしかった」と語り、それについて山中は「全曲言ってるよ(笑)」と言って笑った。

杉本恭一(LA-PPISCH)、奥村大(G, Cho / wash?)、中畑大樹(Dr, Cho / VOLA & THE ORIENTAL MACHINE、syrup16g)、そして有江からなる杉本恭一&three days agoのライブが始まると、1曲目「RED MONKEY」から激しいステージングでフロアは大盛りあがり。ダンサブルなバンドサウンドとパワフルなボーカルで、会場は狂騒のるつぼと化した。杉本は有江に向けて「50代へようこそ! いいぞ50代は! 君ももうシニア割引だ!」と祝福。有江はこの時点で連続5ステージ目に突入しているが、演奏のテンションはまったく緩むことはなく、中畑が曲間のたびに「有江さん疲れてます?」と聞くが、有江は食い気味に「疲れてません!」と返事していた。

この日のトリを務めたのは、有江が所属するVOLA & THE ORIENTAL MACHINE。彼らは「self-defense」「MAC-ROY」「Mexico Pub」とハイテンションで曲を畳み掛け、叩きつけるような激しいダンスビートと切れ味のあるリフでオーディエンスを踊らせた。6バンド目ということもあって、アヒトイナザワ(Vo, G)は有江に「もう言う言葉がないですよ。出尽くした」と声をかけるが、そう言いつつ「いつもありがとうございます。たいしたもんですよアンタ」と感謝の言葉を贈っていた。4曲目の「雨が降ってもまた明日(仮)」以降はゲストボーカルとして木越アイ(deronderonderon)も参加し、アヒトとのデュエットを展開。アンコールの声に応えてラストに「Dead or Dance!!」が披露されると、アヒトはステージから飛び出してフロアで熱唱し、袖から乱入した百々が、アヒトのシンバルを叩きながらビールを頭からかぶってびしょ濡れのままダイブした。

有江は最後に「一生の思い出になります。ありがとうございました」と来場者に挨拶。ロウソクを立てた寿司がステージに運び込まれ、観客と出演者たちが一緒に「Happy Birthday to You」を合唱したのち、有江はロウソクの火を一気に吹き消した。有江が6つのステージにぶっ続けで出演する長丁場のイベントはこれで終幕。この日は彼がシーンにおいてキーマンであることを改めて強く印象付ける一夜となった。

「Arientalmachine BD Bash!!! -有江嘉典50祭-」2020年2月24日 下北沢GARDEN セットリスト

LOST IN TIME

01. 366
02. 列車
03. No caster
04. 希望
05. 26
06. 30

百々和宏とテープエコーズ

01. 中央沿線午前四時
02. クラクラ
03. すきにして
04. ロックンロールハート(イズネバーダイ)
05. ロックンロールハート

MOON・BEAM

01. Give me FEEDBACK
02. Venus
03. Blow wind blow
04. 兄弟III
05. 雲の上で逢いましょう

the pillows

01. アナザーモーニング
02. カーニバル
03. Funny Bunny
04. Star overhead
05. その未来は今
06. ハイブリッド レインボウ

杉本恭一&three days ago

01. RED MONKEY
02. 天国ロックショー
03. ラウオウ
04. ダミーリリック
05. ピース
06. ENCORE
07. 電撃

VOLA & THE ORIENTAL MACHINE

01. self-defense
02. MAC-ROY
03. Mexico Pub
04. 雨が降ってもまた明日(仮)
05. Rare case a Windows
06. Winter ghost
07. Last Dance
<アンコール>
08. Dead or Dance!!