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武志と真奈の関係に進展? 『スカーレット』喜美子はついに覚悟を決める

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 喜美子(戸田恵梨香)は新年の挨拶に訪れた住田(田中美央)に、穴窯を1年休むと伝える。その頃、武志(伊藤健太郎)の元には晴れ着の芽ぐみ(村崎真彩)と真奈(松田るか)が顔を見せていた。

参考:稲垣吾郎、『スカーレット』大崎役には素の要素も? クリエイティブな一面にも注目

 『スカーレット』(NHK総合)第134話では、武志が医師の大崎(稲垣吾郎)を訪ねるが、急患の親子を目にして診察を受けずに帰ってしまう。第131話で喜美子が診察室に戻ったことに気付いたり、前話では医学事典を開く武志の姿もあったが、身体の異変を感じながらも、真実を知ることにためらう武志の心の葛藤がありありと伝わってきた。

 いなくなった武志を案じて大崎がかわはら工房を訪ねて来る。大崎は喜美子に向かって「この仕事を長くやってると、ほっとけない時があるんです」と話す。昭和59年当時、まだ病名の告知は一般的ではなかったが、大崎は「最期までしっかりと生きてほしい」という考えのもと、患者に病名を伝えるというスタンスを持っていた。

 武志に関してその判断は喜美子に委ねられていたが、喜美子は病名を伝えるべきか悩んでいた。陶芸教室の生徒に「土はこっちの気持ちを悟る」と語る喜美子だが、穴窯を休むと言った理由には、もし作陶をすれば怒りや絶望などの今の心情が作品に表れてしまうという危惧もあるのだろう。

 張り詰めた空気をやわらげるようにたこ焼きパーティーのシーンが挿入される。武志は病院に行くため一度は真奈の誘いを断るが、気を取り直して2人でたこ焼きパーティーを行うことに。真奈が焼いたたこ焼きはひっくり返す前に中身があふれ出ていた。奇をてらわず積極的にアプローチする真奈を武志がどう思っているか気になる。

 武志に呼ばれて部屋に来た喜美子は、真奈を見て固まってしまう。気が動転して、「一人暮らしの部屋に若い女の子てあれか? こういう時代なんか?」と息子に問い詰めつつ、無理やり納得しようしている喜美子がおかしい。そう言う喜美子自身、八郎(松下洸平)の部屋に押しかけていた過去がある。母に似てしっかり者の武志と、少し天然な真奈は良いコンビになりそうだ。

 武志が真奈を送りに行き、一人部屋に残された喜美子。医学事典を見つけて開くと慢性骨髄性白血病のページに書き込みを見つける。息子はすでに自身の病気を悟っていた。覚悟を決めたような喜美子の表情が印象に残った。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。