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仲村宗悟、内田雄馬……『アイドルマスター SideM』出演メンバー音楽ソロ活動に注目

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 2月に5thシングル『Over』をリリースした内田雄馬、3月11日に2ndシングル『カラフル』をリリースした仲村宗悟、そして3月25日にアルバム『ASSEMBLE』をリリースする寺島拓篤。この3人の共通点は何か。答えは、『アイドルマスター SideM』に出演している声優であること。なかでも仲村と内田は、『SideM』内のユニットDRAMATIC STARSのメンバーでもある。以前よりソロ活動が活発な『SideM』メンバーだが、それぞれ異なる個性に注目が集まっている。今回は仲村宗悟と内田雄馬の最新作にスポットを当てて、そこにおける個性を紐解く。

(関連:内田雄馬、ダンスからピアノ弾き語りまで全力パフォーマンス 1stライブツアーパシフィコ横浜公演レポ

■仲村宗悟は作詞作曲でアーティスト性を発揮

 昨年10月には高嶋智樹役で出演したアニメ『厨病激発ボーイ』のEDテーマを収録した、シングル『Here comes The SUN』でアーティストデビューを果たした仲村宗悟。本シングルのカップリング曲「ゆらゆら」の作詞作曲に引き続き、2ndシングルとなる今作『カラフル』では、表題曲の「カラフル」とカップリング曲「imitation」の2曲で作詞作曲を手がけて、アーティストとしてさらにステップアップした姿を見せている。

 シングル『カラフル』は、“恋”をテーマにした3曲を収録し、異なるテイストのサウンドと共に、恋にまつわる多彩な感情をカラフルに表現した1作になっている。なかでも彼が作詞作曲を手がけた2曲は、歌と共に鳴っているバンドサウンドも聴き応えがあり、高校時代にはバンドのギター&ボーカルを担当していた経験を持つ、実に仲村らしい曲に仕上がっている。

 表題曲の「カラフル」は、熱いバンドサウンドとエモーショナルな歌声が秀逸。ファルセットを交えて爽やかに広がるサビの歌声は聴き応えがあり、明日をその手で掴もうとする前向きな想いが伝わってくる。〈君が好きだよ〉と歌うストレートな言葉からは何も怖れない真っ直ぐな想いが、聴く者の胸に突き刺さるだろう。

 仲村が作詞作曲を手がけたもう1曲の「imitation」は、どこか諦めムードだけどまだ諦めきれないといったやり場のない苦しい胸の内が、ユーモラスな表現を交えながらメロディとリズムが一体になった言葉で表現され、仲村のアーティストとしての成長を感じさせるものになった。レコーディングには、ゆーまお(Dr/ヒトリエ)などが参加し、曲が進むに連れてどんどん熱さと激しさを増していくサウンドも聴きどころだ。

 他にバラードの「風花」も収録し、異なるテイストの3曲で多彩な歌声を聴かせたシングル。2ndシングル『カラフル』は、声優であればこその多彩な感情表現と、もともと備え持っている作詞作曲センスやバンド感といったアーティスト気質が、見事に一体となって表現された1枚だと言えるだろう。

■内田雄馬は熱いダンスチューンでラップを披露

 一方、内田雄馬の5thシングル『Over』は、自身が花園百春役として出演するTVアニメ『あひるの空』のEDテーマ「Over」を筆頭に、バスケをテーマにした1枚になっている。表題曲の「Over」は、仲間と一緒なら限界を超えて未来に突き進むことが出来ると、力強い気持ちを歌った楽曲で、熱いバンドサウンドに乗せてシャウトするように歌う姿が印象的だ。

 内田はバンド経験のある仲村とは違い、もともとは洋楽のR&Bやブラックミュージックを好んで聴いてきた。メジャーデビュー曲の「NEW WORLD」などからバンドサウンドのイメージを持たれるが、アルバム『HORIZON』収録曲やシングルのカップリング曲では、R&BバラードやEDMのダンスチューンなどを披露している。今作「Over」のカップリングでは、K-POPをほうふつとさせるようなヒップホップとロックのミクスチャーで、激しいラップを聴かせている。

 「Loser」は、激しいビートとエレキギターのサウンドに乗せて、キレのあるラップを聴かせるナンバー。まさしく今からバスケの試合が始まろうというヒリヒリとした緊張感と、激しく打ち鳴らされる心臓の鼓動ようなビートが肝になった1曲だ。己を鼓舞するような激しいラップと、バスケットコートを華麗に舞うような流麗なメロディラインが一体となった、内田の新たな一面を見せる曲になった。

 また「Buzzer Beater」は、トリッキーなラップとサウンド、さらにみんなで声を合わせるようなアンセム感が聴きどころ。どちらもファルセットやフェイク、シャウトといった巧みなボーカリゼーションも聴かせており、R&B好きの本領発揮といった雰囲気だ。

 TVアニメ『あひるの空』への出演を機にバスケに興味を持ち、実際にバスケの試合を観に行った時に、DJがダンスミュージックを流して会場を盛り上げていたことに感銘を受けたことが、今作を制作するきっかけになったとのこと。まるで回り続けるコマのように、チャレンジを続けることを原動力にして前に進み続ける、内田のチャレンジ精神が詰まった1枚だと言えるだろう。

 また、仲村と内田と共に『アイドルマスター SideM』内のユニット=DRAMATIC STARSのメンバーとして、ソロデビューが待ち望まれている八代拓も、自身が十王院カケルとして出演する『KING OF PRISM』のアルバム『KING OF PRISM ALL STARS プリズムショー☆ベストテン「LOVEグラフィティ」』が3月25日にリリースされる。『アイドルマスターSideM』のメンバーによる、精力的な音楽活動から目が離せない。(榑林史章)