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「ちいさな英雄」木村文乃の賛辞に尾野真千子が照れ「あとでこっそりお礼言うね」

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「ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―」の公開記念舞台挨拶が、本日8月25日に東京・TOHOシネマズ 日比谷にて開催。キャストの木村文乃、鈴木梨央、尾野真千子、監督を務めた米林宏昌、百瀬義行、山下明彦が登壇した。

3本の短編で1つの映画を形作る本作。米林が監督を務めるカニの兄弟の冒険ファンタジー「カニーニとカニーノ」、卵アレルギーを持つ少年・シュンと母親の絆を題材にした百瀬による人間ドラマ「サムライエッグ」、山下が目には見えない男の孤独な闘いを描く「透明人間」で構成されている。

本作の感想を問われた木村は「劇中に出てくる動物やヤマメなどの魚は誇張して描かれていて、私たちが演じたカニー二やカニーノにとっては脅威でしかないんですけど、実際に川に行ってみたら『こんなにキラキラしていてきれいなんだ!』って思うんだろうなと。人間とカニの目線の違いが描かれていて、童心に返った気分になりました」と述べる。木村のコメントを受けて米林はロケハンで東京・奥多摩の川を訪れた際のエピソードを披露。「水中カメラを使って撮影したりしたんですが、アニメーションにする際は川の中をもっと華やかにしたり、魚は怖くしたりと誇張しました。アニメーションならではの作り方なんじゃないかなと思います」と語る。

「サムライエッグ」で、映像より先に音声を収録するプレスコ方式に挑戦した尾野。収録の感想について「映像にリップを合わせなくてもいいというのはありがたかったですね。私の場合は自分でやったことが絵になるので、楽しかったです」と述懐する。百瀬は「尾野さんは役者さんなので声だけじゃなくて、しゃべりながら表情も作っていただけた。そこを取り入れながら作業を行ったので、リアリティが出せたかなと思います」と述べた。木村は主人公の母親を演じた尾野の演技を「ラストで主人公に『よくやったな』と語りかけるところで、本当の意味でそばにいるってこういうことなんだと思えた。尾野さんだからこそできる言い方だと思う」と称賛。百瀬とともに小さくガッツポーズを決めた尾野は「近くで褒められると恥ずかしい! だから、あとでこっそりお礼言うね」と照れた表情を浮かべた。

「実はまだほかの2作品の完成版を観ていないんです」と明かす山下。理由を問われると「人の作品を観て、悔しいと思うのが嫌で観られなくなってしまったんです。米林さんと百瀬さんの作品の予告編を観たら『面白そうだなあ』と思ってしまって。来年ぐらいには観られるかな……」とこぼす。続けて、制作時を振り返った米林が「山下さんのブースがとても楽しそうに仕事をしている中を通って、自分のブースで黙々と仕事していると“透明人間”になった気分でした。アニメーターって透明人間みたいな人多いですよね」と述べると、百瀬と山下は「そうだね」とうなずいた。

最後に「自分のそばにいる“ちいさな英雄”は?」と質問されたキャスト陣。尾野は「仕事を選んでくれたり、勇気づけてくれたりする」という理由で所属事務所の社員と答えた。木村は「赤ちゃん。3作品通してキュートで力強く描かれていて、この人たちが私たちを支える世代なんだなと思った」と語る。「すごく信頼している女の子の友達がいるんですけど」と切り出した鈴木は「道路を歩いていると車道側を歩いてくれたりして本当に優しくて。私の一番大事な友達です」と笑顔で述べた。

「ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―」は全国で公開中。

(c)2018 STUDIO PONOC