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SixTONES、美声やダンスから感じる“アイドルとしての凄み” 『FNS音楽特別番組』を機に考える

音楽

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リアルサウンド

 3月21日に放送される『緊急生放送!! FNS音楽特別番組 春は必ず来る』(フジテレビ系)にSixTONESの出演が決定した。生放送による彼らのパフォーマンスが見られるとあり、心待ちにしているファンも多いことだろう。改めてSixTONESのパフォーマンスへのこだわりについて考えたい。

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 1月22日SixTONESのデビュー日には、朝の情報番組『ZIP!』(日本テレビ系)に出演。様々なコーナーに代わる代わる出演し、最後にはデビュー曲「Imitation Rain」を生歌で披露した。

 「Imitation Rain」のメイキングでは、高音を担当する京本大我が、キーを下げるか、原キーでレコーディングをするかを相談していた。この先、何百回、何千回と披露するデビュー曲だけに、慎重に検討していたのが印象に残る。

 京本はミュージカルでも活躍しており、舞台と歌番組などの時期が重なることで喉への負担を懸念していた。それらを踏まえながらも、最終的に原キーを選んだ京本。万一を想定しつつも、これまで歌ってきた経験の積み重ねが自信となり背中を押したしたのではないだろうか。替えの効かないパートだけに努力の積み重ねと挑戦する姿勢を感じた。

 ジェシーと京本によるしっかりとしたメインボーカルに、4人のメンバーの歌声やラップが重なり、歌の厚みが増しているSixTONES。さらに美声だけでなくダンスでも世界感を打ち出しているのだから、アイドルのすごさをを通して改めて感じている。

 彼らのパフォーマンスといえば、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演した際に披露した『Imitation Rain』が印象的だった。冒頭から水をつかいMVの世界観を再現。彼らが足で水しぶきをあげると、水に照明が反射してキラキラと輝く美しい画を創り出し、さらに楽曲の進行に連動して雨を再現した水が降り注ぎ、彼らを濡らしていった。楽曲の持つ世界観に忠実な演出が加わったことで、パフォーマンスがより引き締まり、心を揺さぶられたのだ。髪をかき分ける仕草ですら絵になり、歌い終える頃には髪や衣装もずぶ濡れ、まさに“水も滴るいい男”。目の前のことを全力でやり切る、そんな彼らの姿勢とも重なった演出だった。

 これまでも、先輩のステージでバックダンサーを務めたり、舞台へ出演したり、また、バラエティ番組への出演と場数を踏んできたSixTONES。デビュー後も新人とは思えない存在感で番組を盛り上げてきた。

 2018年にYouTube アーティストプロモキャンペーンに抜擢され、YouTubeの音楽の祭典『YouTube FanFest Music JAPAN2018』では様々なファンがいる中で「JAPONICA STYLE」「IN THE STORM」「Amazing!!!!!!」を披露。

 また、昨年3月には京セラドーム大阪で行われた『KANSAI COLLECTION 2019 SPRING / SUMMER』にシークレットゲストとして出演。ファッションをメインとしたイベントであり、来場者は自分たちのファンとは限らない。そんなオーディエンスを前に、パフォーマンス、自己紹介を行った。

 初めて彼らを知る人たちのためにと、グループ名の読み方を説明し、「一人ひとりの名前だけでも覚えて帰っていただきたい」と、謙虚な姿勢で自己紹介をした。森本慎太郎、髙地優吾、京本大我と続き「どうもジャニー喜多川です」とボケを差し込んだジェシー。次に松村北斗がドラマ出演告知をし、その流れで「田中樹です」と他己紹介をしてしまうボケをさらっと挟んだ。「せめて自分で言わせて欲しい」と田中樹が改めて自己紹介。

 田中が「シックストーンズと書いてストーンズと読みます」とグループ名を紹介。見た目を裏切る丁寧さ、誰を前にしても楽しませるという気概に溢れた、彼らの技量がよくわかる一幕だった。新年放送の『新春しゃべくり007』(日本テレビ系)ではベテラン芸人を相手に、小さくまとまることなく、積極的な姿勢で笑いをかっさらった。

 彼らの魅力はたくさんあるが、生歌のクオリティの高さはもちろんのこと、場の空気を引き寄せ、雰囲気を作り、必ずといっていいほど面白いことをやってのけるところ。

 観る者を幸せな気分させてくれるSixTONES。今回の出演も見逃せない。(柚月裕実)