「WACK合同オーディション」1週間におよぶ厳しい合宿生活、運命の最終日
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「WACK合同オーディション2020」最終日の様子。
昨日3月28日に音楽事務所WACKによるオーディション「WACK合同オーディション2020」が最終日となる7日目を迎えた。
WACK所属アーティストを目指す候補生、WACKの育成グループWAggからの昇格を目指すWAggメンバー、現役メンバーが参加したこのオーディション。早朝6時30分には脱落者の復活をかけた救済措置として、オーディション6日目の脱落者であるワキワキワッキー、インポッシブル・マイカによるリバーシ対決が行われた。渡辺淳之介(WACK代表)からは「あまり長すぎなければ、制限時間なしとなります」とアナウンスがあり、2人の真剣勝負が繰り広げられた。勝利に向けて戦略を調べてきたことがうかがえる接戦の末、ワキワキワッキーが勝利。彼女は泣きながら部屋を出ていった。遅れてインポッシブルが退室するとチッチがインポッシブルを出迎え、声をかけた。マラソン前には救済されたワキワキワッキーと脱落が決定したインポッシブルが抱き合い、7日間におよぶ合宿オーディションでの互いの健闘を称え合った。
最終日のマラソンはあいにくの荒天の中で行われた。参加者はWACK所属のセントチヒロ・チッチ(BiSH)、トギー(BiS)、ユイ・ガ・ドクソン(GANG PARADE)、月ノウサギ(GANG PARADE)、MiDORiKO EMPiRE(EMPiRE)、ウルウ・ル(CARRY LOOSE)、ナオ・オブ・ナオ(豆柴の大群)、WACK育成グループ・WAggのア・アンズピア、サアヤイト、キラ・メイ、候補者のワキワキワッキー、モンスターアイドルの計12名。雨脚が強まる中、走者たちはずぶ濡れになりながら走り、1位ドクソン、2位モンスター、3位月ノと順にゴールし、足を痛めているサアヤイトは懸命に走ったが最下位で途中離脱となった。雨に打たれた参加者たちは一旦風呂に入ってから朝食タイムへ。前日の卓球対決で最下位になったトギーのみデスソース入りの朝ごはんとなった。
午前のうちにBiSH、BiS、GANG PARADE、EMPiRE、CARRY LOOSE、豆柴の大群、WAggの全メンバーが会場入り。合宿で奮闘し続けたチームメイトと再会を果たした。正午過ぎにいよいよ最終審査の発表が行われ、7日間の過酷な審査で勝ち抜いたWAggのア・アンズピア、サアヤイト、キラ・メイの3名、候補生のワキワキワッキー、モンスターアイドルの2名がWACKメンバーの前に並ぶ。結果発表の前に審査を勝ち抜いた5人がそれぞれスピーチを行った。
ア・アンズピアは「自分の中の自分を壊すことができました。今までの自分は挑戦が怖くて、失敗したら嫌だって理由で挑戦してこれなかったんですけど、後悔を残したまま帰りたくないと思っていた。綺麗に見せていた自分を捨てて、一生懸命暴れようと思ってライブをしました。そしたら吹っ切れた感じがして今までの自分を壊せたと思いました。合宿が終わっても壊すことをあきらめないし、私の憧れでもあるチッチさんを超えることをあきらめません」とコメント。キラ・メイは「私は毎日不安で落ちるんじゃないかと、1日終わるごとにすごく不安になっていました。昨日よりもすごい自分、昨日の自分を超えることを毎日の目標にしてがんばってきました。そして最終日まで残れて本当にうれしいです。1日1日を乗り越えることに必死で1週間あっという間でした。たくさんのことを学んで、いろんなことを吸収できると思っています。合宿が終わっても、昨日の自分を超えるをこれからも目標にし続けます」と語った。
続いてサアヤイトは「1週間ありがとうございました。私は失敗することが怖くて動きも小さくなってしまうことが多く、やりきれない部分が多かった。この合宿オーディションでは全力を出し切れたかなと思っています。私はあきらめやすいんですけど、けっこうこの合宿ではほぼ気合いと根性で乗り越えた感じがします。ウルウ・ルとやった「STUPiD」(4日目昼のダンス審査)では、やりたかったことができたような気がして。全力を出すってこんなに楽しい……楽しい……楽しい……楽しい……すごい心がキラキラになりました。全力っていいものだなと心の底から思いました。ここで知ったこと、手に入れたものは絶対に自分の体や心の中に入れて、これからも繰り返して再生していこうと思います」と噛みしめるように話した。
ワキワキワッキーは「私はこの合宿に来るまでもがんばってきたつもりだったけど、全然がんばれてなかったし、変われなかった。この合宿でたくさんの人に助けてもらって、全力で全部がんばったら『すごく変わったね』と言ってもらえたり、自分でも変わったと思えたりするようになりました。こんなに全力でがんばったのは初めてで、すごく気持ちがよくなった。これからもずっと全力でがんばって、生きていけたらなと思います」とコメント。最後にモンスターアイドルは「私は今まで何十回、渡辺さんに変われと言われ続けてきたのでしょうか? 今の今までここに立つまでまだ変われたかどうか、自分ではわかってません。『私は変わろう』と、3年とこの7日間、常に思ってきたのは事実です。渡辺さんがチャンスをくれるごとに私はどこまでもがんばれました。すべてやりきれたのでどんな結果になっても受け止めて、ありのままの自分を受け入れます。応援してくださった皆さんありがとうございました」と語った。
そして緊張感に包まれる中、渡辺からいよいよ審査の結果が発表されることに。今年のオーディション結果はBiSH、BiS、CARRY LOOSE、EMPiRE、豆柴の大群はそれぞれ該当者なし。GANG PARADEにはWAggのキラ・メイ、WAggに候補生として参加したワキワキワッキーの加入が決定し、キラ・メイとワキワキワッキーはそれぞれのグループの輪に加わって喜びを分かち合った。その一方で幾度となく脱落しても執念深く最終日まで勝ち残ったモンスターアイドルは合格を言い渡されず、渡辺に促されて会場をあとにした。
またGANG PARADEに関する発表があり、GO TO THE BEDSとPARADISESという名前の2グループに分裂することがアナウンスされた。GO TO THE BEDSはヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソンの5名、PARADISESはテラシマユウカ、月ノウサギ、ナルハワールドに加え、オーディションで昇格したWAggのキラ・メイを含む4名で活動していくこととなった。GO TO THE BEDSのドクソンは「皆さんはじめまして。我々この度、GO TO THE BEDSとして活動させていただきます。これからもどうぞよろしくお願いいたします」と挨拶し、テラシマは「PARADISESです。突然の発表でまだ受け止めきれない方や、困惑している方が多いと思います。そういう気持ちもひっくるめてこれから寄り添っていきたいと思います。GANG PARADEというくくりを脱いで、PARADISESとしてゼロから新しい道を、新しい可能性を生み出し続けて生きたいと思いますのでこれからもよろしくお願いします」と述べた。キラ・メイのお披露目は5月23日に行われるGANG PARADEの全国ホールツアー「GANG PARADE MY FIRST HALL TOUR」のファイナルとなる5月23日の東京・中野サンプラザホール公演となる予定。
続いてはPARADISESに昇格したキラ・メイ、WAgg加入が決まったワキワキワッキーが感想を述べることに。キラ・メイは「私は本当に最初は気持ちもふわふわのまま合宿に参加してしまって。最初の面談で渡辺さんにお前は昇格を目指せと言われて。そうしないとすぐ落ちてしまうなと自分でも思ってめちゃくちゃがんばろうと思って。今までの私のパフォーマンスでは絶対に足りないと思ってすごくがんばりました。この1週間でさっきも言ったように昨日より今日の自分を繰り返して、合宿前と比べて変われたと思っています。今このグループに昇格することになってまだ実感が沸いていないんですけど、ここでも絶対に精一杯がんばるのでこれからも応援よろしくお願いします」と話した。ワキワキワッキーは泣きながら「合格したかったんですけど、自分が合格できると確信できるほどの自信はなくて。だからすごくうれしいです。ずっとWACKに入りたかったし、ライブにも行ってすごくカッコよかったWAggさんに入れてうれしいです。たくさんありがとうございました。がんばります」と思いの丈を語った。
さらに合宿参加者以外のWACK現役メンバーもそれぞれに感想を口にした。CARRY LOOSEのユメカ・ナウカナ?は「えー! なんか! これからも4人でがんばります! 応援してね!」とハイテンションに語り、BiSは大泣きする中でネオ・トゥリーズが合宿の様子をニコニコ生放送で3人で見届けていたことを伝える。「すごく感情移入してしまって、全員がんばってたし……気持ちとしては全員が受かってほしかったです」と話し、言葉にならない思いに言葉を詰まらせて涙を浮かべた。PARADISESのナルハワールドは「私は去年の合宿で合格したんですけど、今年の合宿の様子を見ていて泣きそうになる場面がたくさんあって。キラ・メイも入ってくれたので、これからもがんばろうという気持ちになったし、考えさせられることが毎年あるなと思いました。グループは2つに分かれるけど、力を信じて進んでいきたいと思いました」と述べた。GO TO THE BEDSのココ・パーティン・ココは渡辺から「お前、ここで落ちたな」と言われ、「そうなんですよ。私はこの会場で3年半前にBiSのオーディションに落ちたので、上にあるスタジオとかを見てすごくエモーショナルな気持ちになって、苦い思い出がよみがえってきました。候補生の子を見ていると、自分に似ているなと思う子がいたり、すごく刺激をもらって初心を思い出させてくれるなって。このご時世でライブができなかったりしますけど、WACKが大きくなって新たな仲間が増えたのでこれからもがんばっていきたいと思いました」とコメントした。
BiSHのモモコグミカンパニーは「今回の合宿はWACKの未来を真剣に考えさせられるというか、未来がどうなるんだろうと思う合宿で。ステージに立つことはチャンスもあり、運もあり、責任感もあり……ステージに立っている以上、候補生の子の何百倍も努力してWACKを大きくしていかないと思いました。でも月ノちゃんのコント、“サンシャイン月ノ”のコントを見て、WACKは大丈夫だって思いました(笑)」と過去にお笑いコンビ経験のあるモモコらしいメッセージを送った。MAYU EMPIREは「EMPiREができてからの合宿以降、EMPiREには人が入ったり抜けたりがあったけど今回はなくて。メンバー編成が変わるという変化がないということは、自分たちの変化というか、力が試されているなと思います。合宿を見ていて、1日で変わらなきゃいけない緊迫した中でやっていて、それが私たちは日常だなと思ったし、これからどんどん変わり続けなきゃいけない。自分たちに甘えず、自分たちがわくわくできることを探しに行かないといろんな人に応援してもらえいないなと思ったので、これからがんばっていきたいと思います」と今後の展望を語った。
豆柴の大群のカエデフェニックスは「ニコ生でひたむきにがんばってる候補生の姿を見て、私は合宿を経験していないからこそ、WACKのアイドルとして、活動していきたいと思っていた子たちの気持ちを背負って、ちゃんと責任を持ってこれからがんばっていけないなと思いました。歌とかダンスをがんばるだけじゃなくて、ほかにも大切なことがあるんだなと気付かされました。これから5人でがんばっていきます」と話をまとめた。WAggのナアユは「WAggは今回、私と愛ちゃん以外の5人が参加していて。私と愛ちゃんは参加していなかったんですけど、参加していなくても同じくらい、それ以上に学べること、感じられたものがあって、忘れかけてた気持ちを思い出しました。今回メイちゃんが昇格して、WAggにはワキワキワッキーちゃんが入りました。WAgg全員、いろんな感情がこの1週間であったと思うんですけど、学んだこと全部を自分たちのものにして、これからもっと大きくできるように全員が上を目指していけるようにがんばります」と合宿の感想を語った。
渡辺は「新たな仲間ワキワキワッキーと、キラ・メイはPARADISESに昇格で、仲間が増えてうれしく思ってます。WACKという会社はどんどんまだ足りないと追い求めていかなきゃいけない事務所。それを見せることによって皆さんに愛してもらえるようなグループを目指してもらいたいなと。合宿で学んだこと、参加者はもちろん、見ていたメンバーのみんなも絶対に忘れないように行動してもらいたいと思います。じゃあ最後は番長のチッチさんにコメントを」と話し、チッチにバトンを渡す。チッチは「番長? せっかくもう怖いとか言われなくなったのに(笑)。やっぱり今日までこうしてこの合宿に参加して、ここに来たからわかったこともものすごくたくさんありました。この数日間で出会った女の子たちは誰1人、甘く見ていなくて。すべてのことに誠実に、前向きにがむしゃらに取り組んでいて。だから私には全員がカッコよく見えたんですね。だからこそどんな結果であろうとここでみんなが生きていた証は確かにあって。成長しよう、自分を変えようとがんばっていたことに変わりはないので、強く強く生きていてほしいなと私は願っています。候補者だけじゃなくて、WAggもWACKのメンバーもみんなを必死に成長させてあげたい、変えたいと思って生きてきた数日間でした。人を変えるのはものすごく難しいことだけど、人を変えたいと思える人間でいる私たちは、すごく人間らしく生きてるなと思った時間でした。たぶんこれからも私たちにはいろんなことが起こって、いいことも悪いこともたくさんやってくると思うんですけど、ここにいる全員、全力でこれからの人生を楽しんで私自身もBiSHのセントチヒロ・チッチという人生を、全力で楽しんでいきたいなと思いました。応援してくれた皆さんありがとうございます。どうかこれからもよろしくお願いします。私はWACKが大好きだなと再確認した日々でした。よかった!」と腕を挙げた。周りが追従して腕を上げなかったことに渡辺は「これがWACKらしいよね」と笑い、チッチは「それがいいんですよね」と笑顔で返した。そして最後にステージにいる全員で「We are WACK!」と叫んで、オーディションはクライマックスを迎えた。
なお最後に渡辺は「そして今日までに落ちた候補生のみんな、書類審査すら受からない奴ら、何回でも応募してきてもらって構いません。WACKは何か変化があれば受け入れる体制でがんばっていきます。これからもWACKをよろしくお願いします」と応募者全員にメッセージを送り、今年の「WACK合同オーディション」を締めくくった。
「WACK合同オーディション2020」最終日
リバーシ対決
ワキワキワッキー vs インポッシブル・マイカ(ワキワキワッキー救済)
マラソン
1位 ユイ・ガ・ドクソン
2位 モンスターアイドル
3位 月ノウサギ
4位 トギー
5位 ア・アンズピア
6位 ウルウ・ル
7位 ワキワキワッキー
8位 ナオ・オブ・ナオ
9位 セントチヒロ・チッチ
10位 MiDORiKO EMPiRE
11位 キラ・メイ
12位 サアヤイト(途中離脱)