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ぴあ 総合TOP > 映画へと連動する超巨大プロジェクト 『連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-』特集

映画へと連動する超巨大プロジェクト
『連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-』特集

5 月24日(日)よりスタート(全6話/第1話無料放送)
毎週日曜夜10時よりWOWOWプライムにて放送

©吉⽥修⼀/幻冬舎 ©2020 WOWOW

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『連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-』特設サイト

まずはドラマ版を見て映画に備えよ!
藤原竜也×竹内涼真 共演のノンストップ・バトルロイヤル

いよいよ今年最大のスケールとも噂される話題のメガプロジェクトが幕を開ける。質の高い作品を多数送り続け、熱い支持を集めているWOWOWの「連続ドラマW」シリーズ。その中でも究極のハイクオリティを誇り、劇場公開映画と連動する破格の傑作エンタテインメントの誕生だ。

主演に藤原竜也。その新人相棒役に竹内涼真。旬のトップキャストが待望の初共演。このふたりが抜群のコンビネーションで魅せる秘密組織のエージェントが、国家をまたにかけて縦横無尽に活躍する。彼らは心臓に爆弾を埋め込まれ、24時間ごとに死の危険が迫る ──。常に命のタイムリミットとの闘いの中で過酷な任務の遂行を目指す。スターキャストで贈る熱いストーリーと決死のサスペンス。この面白さは一度観始めると止められない!

第1話まるごと無料配信!『 連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-』

羽住英⼀郎監督インタビュー
映画×ドラマの2本企画で「“騙し絵の階段”の様なものを目指した」

『連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-』撮影現場

WOWOWの看板企画「連続ドラマW」シリーズが贈る破格のエンタテインメントがついに発動! 今回の連動ビッグプロジェクトについて、映画版とドラマシリーズ、両方の監督という大役を務めた羽住英一郎監督に話をうかがった。

── まず企画のスタート段階について教えてください。

最初は原作『太陽は動かない』の映画化のオファーだったんですが、原作シリーズ第二弾『森は知っている』(主人公・鷹野一彦の17歳の頃を描く内容)も同時に映像化したいという想いが強かったんですね。とはいえ描かれている主人公の年代が異なるので、キャスティングも当然異なる為に、どうやって二本の映画の企画を通すかという事に腐心しました。

それをWOWOWの武田吉孝プロデューサーに相談した時に、二つの原作を一本の映画にするというアイデアを提案されまして。その時は眼から鱗が落ちましたね。あと予算規模が大きいのでドラマWとの連動企画にする等のアプローチを経て、一気に企画が実現に向かって動き出した感がありました。

作品が完成してからも、WOWOWの映画チームとドラマチームを駆使して、この企画を実現させた武田プロデューサーの手腕には感嘆するばかりです。そして是非ともシリーズ化したいという想いが自分の中で大きくなっています。

── 映画版と連続ドラマ版、それぞれのキモになる部分について、監督がお考えになったことは?

映画は二作の小説を一本の映画にする作業だったので、時間軸をシャッフルしつつ、少年期と大人の主人公・鷹野一彦像を観客に徐々に理解させていく事を大切にしながら、国を跨いだアクションをてんこ盛りにするべく海外ロケハンと並行して脚本段階から構築していきました。

連続ドラマ版はオリジナルストーリーなので、新たな事件を考える必要がありましたが、まずは原作にない新しいキャラクターを創り出すことに拘りました。結果として桜井という“死んだはずの鷹野の先輩”というキャラを生み出せた事により、劇場版とは違ったハードボイルドの世界観を拡げられたと思います。

連続ドラマ版で“死んだはずの鷹野の先輩”を演じた安藤政信。鷹野と桜井の関係性も物語の大きな見どころのひとつ

映画→ドラマ→映画とシリーズ化していった『海猿』、ドラマ→映画の『MOZU』と今まで映画とドラマに跨ってシリーズを撮ってきた事はありますが、今回は最初から両方の企画が決まっており、更には劇場公開とドラマ放送が同時予定であったという点が特殊でした。どちらも観客にとってのシリーズの導入編にしなければいけないし、どちらから先に観たとしても後に観た方がスケールアップしていると感じられる“騙し絵の階段”の様なものを目指しました。

──エージェント物のサスペンス・アクションには『007』『ミッション:インポッシブル』『ジェイソン・ボーン』シリーズなど、おなじみの名作があります。日本でこの人気ジャンルの大作を作るに当たって、そういった海外の有名先行作に対してオリジナリティを打ち出すために工夫された点は?

映画『太陽は動かない』が海外のエージェントアクション映画シリーズと大きく違うのは、まさに原作2作目『森は知っている』の要素が入っているところだと思います。原作2作を一本の映画にすると決まった時点で、海外シリーズとの違いは出せると確信していました。

藤原竜也×竹内涼真
個性の違うふたりのコントラストを表現

──主人公の鷹野一彦、相棒の田岡亮一というキャラクターの魅力は?

彼らは共に24時間ごとに起動する胸に埋め込まれた爆弾の恐怖に晒されています。鷹野はそのクールな言動に最初は何を考えているのすら判らないところもありながら、劇場版・ドラマ版共に物語が進行するにつれて過去が開示されていく。徐々に判明していく人格形成までの生い立ちと、クライマックスで垣間見せる熱い部分が非常に魅力的だと思います。

田岡はとても人間味があり、常に極限状況下でもがいている。その必死の姿に“生きること”の本質を体現している魅力があると思います。

──鷹野役・藤原竜也さんの印象は?

一言で表すとプロフェッショナル。過酷な撮影が続く撮影現場でしたが、肉体作りの準備から既に完璧でした。

──田岡役・竹内涼真さんの印象は?

まさに好青年そのもので、過酷なアクションにもポジティブに楽しみながら全力で取り組んでいたのが印象的でした。

──本作はバディムービーとしての魅力も強いですが、藤原さんと竹内さんのコンビネーションについて、個性の違うふたりの組み合わせの妙を出すために工夫されたことは?

事務所の先輩後輩でもあるふたりなので、程よい緊張感と距離感を保ちつつ、長い撮影期間を時にはふざけ合いながら、お互いを高め合っていたと思います。鷹野はあくまでクールな男なので、やや調子に乗りやすい田岡が感情をクイックに表現することにより、鷹野はよりクールに見え、そしてそんな鷹野によって凹まされる田岡はより感情をあらわにするという具合にコントラストを表現していきました。

もちろんこの作品は壮大なスケールの群像劇でもありますので、個性的なキャストの皆さんの確かな力量があってこそ成立したものです。韓国俳優のふたり、ピョン・ヨハンのやんちゃな感じと、ハン・ヒョジュの聡明な雰囲気などとても印象的でした。

映画版『太陽は動かない』でフリーの韓国人エージェント役を務めるピョン・ヨハン(写真左) 
(C)吉田修一/幻冬舎 (C)2020 映画「太陽は動かない」製作委員会

──海外ロケ(ブルガリア)での大規模な撮影など、アクションシーンでご苦労されたところは?

大掛かりなシーンばかりで大変でしたが、キャストのアクション訓練を含めて準備期間がしっかりと取れたので、仕上がりにはとても満足しています。実は藤原竜也さんが高い所と水が苦手だという話を撮影前に人づてに伺って「今回両方とも沢山あるんだよなぁ…」と思いましたが、あえて聞かなかった事にして撮影していました(笑)。

コロナ禍のいま、エンタメ作品の作り手として伝えたいこと

羽住英一郎監督

──現在、コロナ禍の影響により、エンタテインメント産業にも様々な問題や困難が降り掛かっています。この状況下で、エンタメ作品の送り手・作り手として伝えたい想いがありましたら教えてください。

楽しむ方も作る方も健康と命があってこそのエンタメなので、今は最前線の医療機関で働いている方々への感謝と共に、自分に出来る事をするしかないと思っています。プライベートでは、テーマパークや外食など子供達にとって外に出かけて行う楽しみが出来なくなっているので、家の中で宝探しを仕掛けたり、プラレールにお寿司を載せて回転寿司をしてみたりと色々挑戦していますが、当然ながら本物には及ばないですからね。それぞれ凄い工夫がなされているんだな…と改めてエンタメの奥深さを感じています。

僕自身も、非日常を楽しんでポジティブな思考になれるエンタメ作品をまた作っていける日が早く来る事を願っています。

──これから『太陽は動かない』をご覧になる皆さまへのメッセージを。

吉田修一先生の原作小説、ドラマ、映画…どの順番からでも楽しめる映画とドラマを目指しましたので、是非その全てを楽しんでいだだけたらと思います!

取材・文:森直人



プロフィール

羽住英一郎(はすみ えいいちろう)
制作プロダクション「ROBOT」所属の演出家、映画監督。数々のTVドラマの演出を経て、『踊る大捜査線 THE MOVIE』(1998)など本広克行監督作品で劇場映画の助監督を務め、2004年『海猿〈ウミザル〉』で監督デビュー。その後、『劇場版 MOZU』(2015)『暗殺教室』(2015)『OVER DRIVE』(2018)など多くの大作を手掛ける

WOWOW 『連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-』
5月24日(日)スタート(全6話、第1話無料放送)
毎週日曜夜10時よりWOWOWプライムにて放送

ストーリー原作:吉田修一
脚本 :林民夫
音楽 :菅野祐悟
主題歌:King Gnu「泡」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監督 :羽住英⼀郎
出演 :藤原竜也 竹内涼真 安藤政信 多部未華子 市原隼人
柿澤勇人 金井勇太 日向亘 / 酒向芳 宇梶剛士 白羽ゆり 松本実 小市慢太郎
石橋蓮司 吉田鋼太郎 / 佐藤浩市 
制作会社:ホリプロ・ROBOT

https://www.wowow.co.jp/drama/original/taiyodrama/