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GENERATIONSはなぜ多くのファンを魅了する? “青春のきらめき”感じる7人の個性を分析

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リアルサウンド

「GENEのテーマは、ひとつやっぱ青春」

 かつて、関口メンディーがインタビューでそう答えたように、GENERATIONS from EXILE TRIBEの大きな魅力のひとつに“青春感”がある。男子校生たちが集まってふざけるようなノリの良さ、真剣にぶつかり合って成長していくガチンコさ。グループが結成された時はもちろん、初のドームライブを成功させた今でも、常に一歩先にある夢を仲間と追いかけていく青春のきらめきが、GENERATIONSには漂っている。

(関連:GENERATIONS、“国民的実力派グループ”という大海原へーー東京ドーム公演で見せた無限の可能性

 『GENERATIONS高校TV』(AbemaTV)は、まさにそんな彼らの青春感がぎゅっと凝縮されたような番組だ。特にここ最近の夏休み企画では、夏を満喫する7人の様子が微笑ましく、一人ひとりのキャラクターがより光って見えた。

 リーダーの白濱亜嵐は、端正なルックスを持ちながらいつも三枚目的なリアクションを全力で取りに行き、私たちを笑わせてくれる。海へと続く道を歩いているときも、「野生の亜嵐が出そう」というメンバーからの振りに、ニヤリとしながら茂みの中へ。お尻をフリフリして、どうも用を足している様子で登場してみせる。いじりもそこそこに通り過ぎた一行を「キェェェェ」と奇声を上げて見送る姿に、スタッフからもすっかり珍獣扱い。ダンスを踊るときは、その楽曲に込められたストーリーを演じるかのように、表現力豊かにパフォーマンスを披露する亜嵐だけに、この番組で見せるちょっぴり抜けた部分が親しみやすさを感じさせ、彼を好きになってしまう“隙”ができる。

 ツインボーカルの片寄涼太と数原龍友は、どこまでも真逆なふたりが面白い。キュートな見た目に、甘いセリフをサラリと言って女性たちをとろけさせる白王子の涼太と、小麦色の肌と隆起した筋肉が勇ましく、胸キュンシーンを求められるとついふざけてしまうシャイで男気溢れる黒王子の龍友。そんな印象が定着しているふたりだが『GENE高』では、そのイメージさえ覆してくるときもある。魚釣りの場面は、涼太がまだヒットのない小森隼のところに行って煙たがられる、いたずらっ子な様子が映し出された。そして龍友は、いつもふざけてしまう『萌えジェネ選手権』で〈愛してるよ~♪〉と不意打ちの「Love You More」で観客の心を撃ち抜く。かと思えば、涼太が「ふたりきりになれるところ行こ」とキメにくると、龍友がお尻を抑えて笑いを誘う。まるでシーソーのようにバランスを取るふたり。「歌手になれるなんて思わなかった」と学生服でオーディションに来ていた涼太と、「なんとしてもなってやる」とギラギラしていた龍友。デビューを経て、反抗期になった涼太と、頼れるアニキになりたいと丸くなった龍友。いつでも真逆なふたりだからこそ、お互いの歌声を尊重するハーモニーを奏でることができるのだろう。

 そんな番組のMCを務めているのは隼だ。この隼の仕切りがあるからこそ、メンバーがのびのびと過ごせるといっても過言ではない。個性豊かなメンバーの手綱を締め、全体を進めていく話術は視聴者にとっても絶大な安心感を呼ぶ。一方で、ビーチバレーが苦手だったり、メンバーが創作した焼きそばに茶々を入れてナレーションで「喋り方鼻につくな」と言われてしまうなど、ツッコミどころも満載。魚釣りでは不発に終わった悔しさから、亜嵐にお姫様抱っこをしてもらうなど、甘え上手な一面も。しっかりトークと、ちゃっかりキュートが両立している絶妙なバランス感覚は、魅せどころのメリハリがついたパフォーマンスにも通じる、彼の大きな魅力だ。

 そして映画『虹色デイズ』『ハナレイ・ベイ』など話題作への出演が続いている佐野玲於は、いつもどこか冷静な眼差しと、感覚を掴むのが抜群にうまいところが印象的。TikTok動画を撮影した回では、リズムに合わせて無表情で黒板に文字を書くのだが、振り向くとカメラの加工で変顔になっているというシュールさで爆笑を奪う。また、輪ゴムをはめていく新しいスイカ割りでは誰よりもビビりな部分があらわになる。一方ステージでは、まさに命を燃やすかのごとく力強いKRUMPで観客を感動させる……と、知れば知るほど様々な顔が見えてくるのが玲於らしさ。静かな闘志を爆発させる笑顔とパフォーマンスに、何度でも心を奪われる。次はどんな表現を見せてくれるのかと、目が離せなくなるのだ。

 また、驚異の身体能力で、バラエティでも人気者になったメンディーは、GENERATIONSの中では最年長。バラエティでは率先していじられ役を買って出る。玲於がビビりまくったネオスイカ割りでは、美容家・IKKOを彷彿とさせるイントネーションで「何?」「ヤダ~」と叫んだり、黙々と輪ゴムをはめていく途中で「手を引っ張られた!」と事件を起こして盛り上げる。いつもGENERATIONSがワチャワチャとする根本には、メンディーの大らかなキャラクターが欠かせない。ワイルドな外見に反して、視聴者からの悩みに「行動しないと始まらない」「話をするしかない」と的確に答えていく、大人な顔も持ち合わせている点においても、このグループの支柱となっていることを伺わせる。

 そして、GENERATIONSの無限の可能性を感じさせるのが、中務裕太の存在だ。うまい棒のシャトルイートであっぱれな数字を叩き出したり、罰ゲームのタガメをなんの抵抗もなくバリバリと食べたり。毒舌ナレーションで「裕太の心臓はエイリアン級」と評されるほど、彼の行動はいつだって予測不可能。そして、いつも驚くべき結果を見せてくれる。どんなチャレンジングな企画も、裕太が「できるやろ」と率先して動き出すので、グループ全体に勢いが付く。まさにGENERATIONSの起爆剤とも言える存在。誰よりも自由人でありながら、誰よりもメンバー愛が強いという点でも、彼がGENERATIONSの絆を深めているように見える。

 これほどの個性が集まれば、異なる意見も出るはず。それでも正直に言葉を交わし、お互いを理解しようと全員が努力してきたからこそ、今の仲睦まじいGENERATIONSへと成長したのをだろう。そこにあるのは、彼ら自身が持つ表現することへの情熱。そして同じ夢へと走り続ける仲間へのリスペクト。そして何よりも、そんな彼らを見守ってきたファンへの愛。彼らを見つめることで、私たち自身も青春の真っ只中にいるようなキラキラとした時間を体感できる。7人7色のキャラクターを楽しみながら、エンターテイナーとして大きく羽ばたいていく姿をこれからも応援したい。(佐藤結衣)