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ノゾエ征爾演出「ボクの穴、彼の穴。」再演決定、出演に宮沢氷魚&大鶴佐助

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左から宮沢氷魚、大鶴佐助。

PARCO Production「ボクの穴、彼の穴。The Enemy」が、9月17日から23日まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスで上演される。

「ボクの穴、彼の穴。」は、デビッド・カリ原作による絵本を松尾スズキが訳したもの。2016年に旧・PARCO劇場で「PARCO劇場クライマックス・ステージ」の1作としてノゾエ征爾の演出により初演され、塚田僚一(A.B.C-Z)と渡部秀が出演した。初演に続き、ノゾエが演出を手がける今回の再演には、宮沢氷魚と大鶴佐助がキャスティングされている。

上演決定に際し、ノゾエは「気がついたら霧があたり一面に立ち込めていて、あっと言う間に、関わる4本の演劇作品がその中に消えていった。呆然と立ち尽くすも、その呆然としている様すらも誰からも見えないほどの濃霧。はてどうしたものか」と近況を振り返りつつ、「しかし、消えるものあれば現れるものアリ。一瞬フッと晴れた隙間からコレが現れた。ボクの穴、彼の穴。やろうかって。4年前にもやった演目だけど、今こそでしょって」とコメントした。チケットの一般販売は8月15日にスタート。

ノゾエ征爾コメント

気がついたら霧があたり一面に立ち込めていて、あっと言う間に、関わる4本の演劇作品がその中に消えていった。

呆然と立ち尽くすも、その呆然としている様すらも誰からも見えないほどの濃霧。

はてどうしたものか。

しかし、消えるものあれば現れるものアリ。一瞬フッと晴れた隙間からコレが現れた。

ボクの穴、彼の穴。やろうかって。4年前にもやった演目だけど、今こそでしょって。

見えない敵との疑心暗鬼にかられる孤独な兵士の物語。

読み返すと、今の状況だからこそ考えさせられるところ山ほどアリ。

涙拭いながら頑張った初演のキャストさんが作り上げてくれた部分も山ほどアリ。

それがあっての今、この生活下だからこそ滲み出るものを全て作品に乗せて、(濃霧ゆえにどこが正面かもわからないのだけど)

真正面から戦いましょうぞ、この素晴らしきお二人と。

穴から顔を出した時、きっとなかなかの眺めなのではないでしょうか。 

宮沢氷魚コメント

世の中がこのような状況にある中、どうにかして皆さんに感動や喜び、エンターテインメントの素晴らしさを届けたいと日々考えていました。そんな中、今回のお話を頂いて本当に救われました。

今回の作品は、見えない敵との戦争。

お互いを「モンスター」だと思い込み、相手を憎み、疑い、軽蔑する。自分を正当化し相手に全ての不幸をなすりつける。

まさに今の世の中と重なります。

僕は今だからこそこの作品をやる意味があると思います。

初めての二人芝居を親友の大鶴佐助と演じられる幸せ、そして、初舞台の劇場であるプレイハウスで再び芝居ができることを本当に嬉しく思っています。

大鶴佐助コメント

今この状況下で「ボクの穴、彼の穴」を上演する事に僕はとても意味があると思いました。

物語の登場人物が目に見えない不確かなモノに怯え疑心暗鬼になっていく様が今の日常ととても通じており、

虚構と現実が地続きになっている印象を受けました。

相手役の宮沢氷魚くんとは気心の知れた仲なので、

稽古場でノゾエさんの演出を一緒に浴び、もがきながら作品の旅をしていきたいです。

PARCO Production「ボクの穴、彼の穴。The Enemy」

2020年9月17日(木)~23日(水)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

原作:デビッド・カリ
イラスト:セルジュ・ブロック
訳:松尾スズキ(千倉書房より)
翻案・脚本・演出:ノゾエ征爾
出演:宮沢氷魚、大鶴佐助