伊原六花、バブリーダンスから“シンデレラガール”へ 『チア☆ダン』で魅せる一途な演技
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2018年7月期ドラマ『チア☆ダン』(TBS系)でドラマデビューを果たした伊原六花をご存知だろうか。実は彼女、2017年の“高校生ダンス甲子園”と呼ばれる高校のダンス部日本一を決める「第10回日本高校ダンス部選手権(ダンススタジアム)」で準優勝を果たした富美丘高校ダンス部の元部長。バブリーダンスで一世を風靡し、芸能界デビューが決まったシンデレラガールである。
伊原は、高校卒業とともに本格的に芸能活動を開始。写真集、CM、そして連続ドラマと着実にキャリアを積み上げている。もともと芸能には関心があり、ミュージカルに出演していた経験もある伊原。スカウトの話は彼女にとってはまたとないチャンスだったのであろう。
ダンスで培った身体能力は映像でも活かされる。実はレンズを通して撮影した時、人はよく個性的な“クセ”が目立ってしまうことが多い。元の姿勢で首が前に突き出ている、猫背である、歩き方が汚いなど、素人ではほとんどの人がこの“当たり前の所作”の時点でつまずく。しかし彼女は、全校大会で優勝経験のあるような高校のダンス部出身。人前での身体を使った表現においてはこれ以上もなく長けていた。それはドラマやCM、写真集でもふんだんに活かされ、のびのびとした自然な姿をすぐに表現できた。どれだけ期待をされていても、芸能界は厳しい世界。ここまで一気に駆け上がったシンデレラガールはそうそういないだろう。伊原が普段からコツコツと培ってきた身体表現という分野での実力がハイレベルであったことは、自身に降りかかったチャンスをすぐに掴むことができた勝因だ。
『チア☆ダン』ではダンス部の部員という役で、まさに伊原の育ってきたバックボーンが活かされるステージ。第4話では足の故障など注目が集まるようなシーンも任された。まだまだセリフは少ないものの、主演の土屋太鳳の後ろでしっかり芝居に徹している。初々しさの残る芝居も、後輩という役どころにはぴったりだろう。ダンスと芝居という武器は『チア☆ダン』主演の土屋と同じである。今後、土屋のように活躍できるのかは、波に乗っている今の頑張りが左右していくはずだ。
さらに伊原は、いくつかのCMでも芝居やダンスに挑戦している。センチュリー21のCMでは営業部の新人役を演じた。豊かな表情でおばあさんとの会話を紡ぐ伊原は、ドラマ同様、新人らしい緊張感の残る面持ち。しかしくるくると変わる色々な表情を見せてくれる。「一生懸命」、彼女にはそんな言葉がとても似合うと感じた。あのバブリーダンスでも実はかなり表情豊かな表現が目立つ伊原。すでに表情を作る基礎ができているのだろう。舞台度胸もあり、身体表現、表情に長けた彼女は、まさに芸能の仕事にぴったりの逸材だ。
伊原は儚げでピュアな印象のルックスからは想像もつかないようなパワフルさを兼ね備えていると感じる。今後、その度胸で多くの困難を乗り越え、さらなるステップで活躍していく姿にエールを送りたい。
(Nana Numoto)