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ONE N’ ONLY、初のオンラインライブで見せた新しい魅力 『“Shut Up! BREAKER” Special Live』レポ

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 次はどんなスタイルで楽しませてくれるのだろうか――。スターダストプロモーション所属のONE N’ ONLY(ワンエンオンリー)は、常にファンの予想を上回るパフォーマンスで魅了する注目のダンス&ボーカルユニットである。2020年7月26日に開催した初のオンラインライブ『“Shut Up! BREAKER” Special Live』でもその姿勢は変わらなかった。ステージに立つ6人のメンバー(TETTA、REI、EIKU、HAYATO、KENSHIN、NAOYA)の一挙手一投足からは、“新しい何か”を生み出そうとする強い意志が伝わってきた。

 オープニングナンバーは、「Shut Up! BREAKER」。今年4月15日にリリースした1stアルバム『ON’O』のリードトラックで、この日が初披露となる。ネットでの無責任な魔女狩りを批判するメッセージ性の強いナンバーを、あえてオンラインライブのトップに置くあたりが、いかにも彼ららしい。

KENSHIN

 「盛り上がっていこうぜ!」というKENSHINのシャウトに導かれて始まったのは「Sexy Beach Party Yes!!」。疾走感と華やかさが満載の1曲だ。通常のライブやイベントでは細かく追うことができなかった豪快なダンスが、カメラを通じてしっかりとチェックできる。この点も今回のライブの良さだろう。

 続く人気曲「Everything’s Changing」では、メンバーそれぞれをクローズアップする演出でファンサービス。久しぶりのステージのせいか、全身からあふれ出るエネルギーは相当なもので、それは画面からも感じ取れるほどだ。

 3曲を続けて披露した後はトークタイムへ。6人がソーシャルディスタンスを考慮して並び、NAOYAがチャットの書き込みを読み上げながら進行する様子が新鮮に映る。「ダンス最高!」「新しい髪の色が似合ってる」「配信をやってくれてありがとう」といったコメントにメンバーの表情は緩み、ファンミーティングのような和やかなムードに包まれた。

 楽しいトークでクールダウンしたかと思いきや、ライブ初披露の「Beautiful」で再びヒートアップ。BTSやWanna Oneなど韓国の人気グループの楽曲を手掛けてきたプロデューサー集団“VENDORS”が作曲・編曲を担当したこのナンバーは、K-POPらしい華やかなサウンドが大きな魅力となっている。今回初めて披露した美しいダンスは、楽曲の良さを最大限に引き立てていたように思う。

 そして「Black Hole」ではワンカットでしっかりと各メンバーの姿を見せていく。中でも甘いトーンのTETTA、清潔感のあるREI、ボーイッシュなEIKUといったボーカルカラーの違いは1台のカメラで追うことでより鮮明になったのではないだろうか。

REI

 再びトークをはさんで、オンラインライブは早くも終盤へ突入。大ヒットナンバー「Dark Knight」と「Category」の登場で、チャットの反応もさらに熱くなる。オリコンウィークリーランキングでトップに輝いた両曲は、現時点のONE N’ ONLYの代表作であり、ファンが盛り上がるのも無理はない。

NAOYA
HAYATO

 本編のラストを飾ったのは「HOLIDAY」。HAYATOのワイルドなラップを筆頭に、トライバルなビートに乗りながら歌う彼らは本当に楽しそうだ。「近所迷惑にならないぐらいに声出してね!」「ジャンプして!」「一緒に踊ってほしいな」といった呼びかけに画面の前にいるファンたちもちゃんと応えていたに違いない。

 今回も普段のライブと同様にアンコールが用意されていた。EIKUが「最高の時間を締めくくるために一緒にこの曲を歌ってください」と話すと、「My Love」のイントロがスタート。ソフト&メロウなサウンドと複数のカメラによって映されたミュージカルのようなダンスは、恋愛映画のハッピーエンドを思わせる。そして達成感に満ちたメンバーたちが手を振る画面を最後に、初のオンラインライブは終了となった。

 新型コロナウイルスの影響で思うような活動ができない今、オンラインライブを開催することは当然の成り行きである。とはいえ、ONE N’ ONLYの場合はそれを“とりあえず”ではなく、“今までとは違う自分たちを見せることができるメディア”としてポジティブに選択したように思えるのだ。

 PCやスマホを通じて届けられるものを追求した約1時間のライブは結果的にファンとの絆を強め、さらには新たなリスナーの獲得につながる内容であったと思う。『“Shut Up! BREAKER” Special Live』は、ONE N’ ONLYの歴史において重要なキャリアになる、そんな気がしてならない。

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■まつもとたくお
音楽ライター。ニックネームはK-POP番長。2000年に執筆活動を開始。『ミュージック・マガジン』など専門誌を中心に寄稿。『ジャズ批評』『韓流ぴあ』で連載中。ムック『GIRLS K-POP』(シンコー・ミュージック)を監修。K-POP関連の著書・共著も多数あり。

ONE N’ ONLYオフィシャルサイト