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『ゆきゆきて、神軍』各地で上映 奥崎謙三の生誕100周年『夏の神軍祭り』

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CINRA.NET

原一男監督の映画『ゆきゆきて、神軍』が8月14日から東京・アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される。

1987年に公開された同作は、「神軍平等兵」を自称する奥崎謙三が、2人の兵士を敵前逃亡の罪で処刑した元上官たちのもとを訪れ、真相を究明する姿を追ったドキュメンタリー。戦後75年が経過し、奥崎謙三の生誕100周年を迎えることから『夏の神軍祭り』と銘打って全国のミニシアターで公開するほか、原一男監督による舞台挨拶を行なう。

発表とあわせて『夏の神軍祭り』特別版の予告編と奥崎謙三生誕100周年を記念したビジュアルに加えて、原一男監督、仁藤由美(名古屋シネマテーク)、林未来(元町映画館)、小坂誠(第七藝術劇場、シアターセブン)、宮嵜善文(NPOコミュニティシネマ松本CINEMAセレクト)のコメントが公開。

原一男監督のコメント

「ゆきゆきて、神軍」の完成前から「神軍パート2」を作って欲しい、と私を説得しようとかかっていた奥崎さん。「神軍」のラストで元中隊長の息子さんに銃を発砲して重傷を負わせた奥崎さんのこと。パート2を作ったら、もっと大きな事件を奥崎さんは起こすことになるだろうと予感した私は、首を縦に降らなかった。
だが奥崎さんの死後10年以上経った今となって、あの時、「はい。パート2を作りましょう」と答えていたら、奥崎謙三は、今の汚濁と腐敗に満ち満ちた世の中に対して風穴を開けるようなアクションを仕掛けただろうか?
と夢想することがある。

仁藤由美(名古屋シネマテーク)のコメント

戦争を知らないオレたちに、生ける亡霊が降りてきた。奥崎という名の敗戦の鬼が。

林未来(元町映画館)のコメント

受け容れられることが“正しさ”だと思っている社会に、奥崎謙三の“正義”が強烈な一撃で揺さぶりをかける。

小坂誠(第七藝術劇場、シアターセブン)のコメント

健忘症のわたしたちは、折に触れて『神軍』を見返す必要がある。過剰なる“人間”を思い出すために。

宮嵜善文(NPOコミュニティシネマ松本CINEMAセレクト)のコメント

『ゆきゆきて、神軍』を松本で上映した『中劇シネサロン』(2004年閉館)のオーナ-の藤本さんは、東京の劇場に観に行き、奥崎さんの手配で妻シズミさんの命日に観客に配られた『神軍饅頭』の空箱を未だに大切に持っています。
興行は映画人生で相当インパクトあったようです。