「窮鼠」はピュアな恋物語、大倉忠義が成田凌に「こんなにうるうるしてたんだ」

「窮鼠はチーズの夢を見る」の夏休み限定イベントが本日8月26日に東京・スペースFS汐留で行われ、キャストの大倉忠義（関ジャニ∞）と成田凌、監督の行定勲が登壇した。

学生時代から受け身の恋愛を繰り返してきた主人公・大伴恭一と、彼に一途なアプローチを繰り返す今ヶ瀬渉の揺れ動く恋模様を描いた本作。水城せとなのマンガ「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」をもとにしている。

行定は「誰とどんなふうに向き合って生きるかが重要になっている時代だと思う」と前置きをして「今、すごく響く作品なんじゃないかな」と手応えを語り、「恭一のあの顔やあの姿、今ヶ瀬のあの思いにちょっとニヤニヤすると思います。楽しんでもらえればうれしい」と映画をアピールする。大倉は「こういうテーマなんだというくらいで、そこまで不思議に感じることはなかった」と本作の題材に触れ、成田も同意しながら「すごくまっすぐな作品だなと思った。どうやって役を作ろうかとすごくワクワクしました」と脚本を読んだときの心境を言葉にした。

“流され侍”と称される恭一に扮した大倉は「それぞれが恭一に向かって事件を起こしてくれるので、それに向かってリアクションすれば自然と流されるんだなと思いなるべくフラットでいました」と撮影を回想し、「（今ヶ瀬は）こんなにうるうるしてたんだ」と作品を観て得た気付きを伝える。それを受けて成田は「まとっている空気が濡れている人にしたかったんです。潤え！と本番前にグッ！としました」と目に力を込めて見せた。

話題は今ヶ瀬が恭一に耳かきをするシーンへ。俳優2人は「あのシーンは自由演技でした」と振り返り、大倉は「気持ちよかったですよ。でも成田くんはめちゃくちゃ怖がっていて」と笑う。成田は「やったことないし、怖いですよ！」と慎重になるあまり一番体力を使った場面だと明かし、行定は「男女のラブストーリーだったらカットしちゃうシーン。男同士だとこうも違うんだと思ったし、リアクションを見ていて楽しかった」と続けた。

終盤には、大倉が「生のラジオで言ってから広がっちゃって……」と打ち上げで成田からキスをされたエピソードを披露する場面も。成田は「（作品に区切りをつける）ピリオドキスです。当たり前かなと思ってやったんですけど」「何がいいって、みんなの前じゃないことですよね」と照れ笑いを浮かべた。

最後に大倉は「すごくピュアなラブストーリー。いろんなものを見つめ直す1つの選択肢として、この映画が映画館で公開されるのは喜ばしいです」と、成田は「どんな意見が出てくるのかワクワクしますね。他人事じゃなく観てほしいな」とメッセージを送る。行定は「きれいごとじゃない部分もちゃんと描いたつもり。試写の反響を見て、2人が真実味を持って演じたのが観客に届いているなと感じています。リアリティを持って観られる参加型の映画だと思います」と挨拶してイベントを締めた。

「窮鼠はチーズの夢を見る」は、9月11日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。

※「窮鼠はチーズの夢を見る」はR15+指定作品

(c)水城せとな・小学館／映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会