“結婚”の難しさを語り続ける『妖怪シェアハウス』 小芝風花は最後にどの幸せを選ぶのか?
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澪(小芝風花)が原島(大東俊介)と一緒に食事をしているときに告げられた、実は結婚していたという事実。恋心を寄せる澪だったが、原島の妻への想いを知り、あえなく好意は散ってしまう。それ以降、気まずさを抱えていた澪だったが、新しい童話企画の話を原島にしたところ好感触で、児童文学の懸賞に応募することを提案され澪もやる気に。上司と部下としての親密な関係を築きはじめる2人だったが、その姿を静かに追う女性がいて……。『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)第7話では、原島の妻と思われる女性の生き霊が澪を襲う……?
座敷童子(池谷のぶえ)が外出して不在にしていたある日、朝からぬらりひょん(大倉孝二)が嬉々としてカレー作りに励む一方で、のんべ(毎熊克哉)が「座敷童子が留守の間は必ず悪いことが起きる」と不穏なことを言いはじめる。その予想通り、職場から帰ってきた澪が部屋で児童文学を書き進めていると、突然髪を引っ張られたり部屋がガタガタ揺れ始めたり、壮絶なラップ現象に急遽襲われてしまう。水岡(味方良介)がはっきりと目撃した女の顔の姿から、これは澪を恨む生き霊の仕業ではないかという。一体澪は誰に恨まれているのか。原島は妻と離婚が成立し、その女性はすでに再婚相手を見つけているという一見して充実している様子。まさかその女性から恨みを買うとは思っていない澪だったが、お岩さん(松本まりか)は「夫婦のことは夫婦にしかわからないのよ」と言う。
生き霊には妖怪でも勝てないと怖がるシェハウスの面々たち。そんな中、このピンチに頼りになるという黄泉醜女(峯村リエ)が召喚されることに。『古事記』でイザナミがイザナギを捕まえるために放った刺客として古来から日本に伝わる鬼女だが、その境遇から夫婦の間をとりもつことに長けているというキャラクター。現れた黄泉醜女はカラオケのマイク片手に全身ヒョウ柄ファッションで、その姿はまるで大阪のおばちゃんのよう。大阪弁で自分の身の上話をまくし立てながらも、澪に「おばちゃんに任しとき!」と威勢良く言い放つのだった。
その黄泉醜女の活躍もあって明らかになったのは、原島の妻は本当は原島とうまくやっていきたかったが、彼の仕事が忙しすぎて共有する時間が足りなすぎたこと。これ以上傷つくのを恐れて違う男性との再婚を目指したが、一方の原島は澪と仲良さげでその姿を見ていられなくて祟っていたのだという。妖怪たちの包容力によって生き霊の怨念は浄化されていった。
平穏が戻った妖怪シェアハウスだが、相変わらず澪の頭に見えるツノが伸び続けている……。そんなところに水岡の父である荒波八幡神社の宮司・水岡衛が修行から帰ってきて、開口一番「澪さんは“妖怪化”が進んでいる。妖怪化を止めるには結婚して人間の男とつながるしかない」と言い放つ。そんなおりに水岡からは求婚され、原島からも「一緒に住まないか」と、続々舞い込む縁談の嵐。イザナギとイザナミという古の時代から夫婦というものはうまくいかないという歴史を繰り返し、例えばお岩さんは夫に殺される悲劇を経験してもいる。そんな物語を伝えてきた『妖怪シェアハウス』が、次回の最終話で「結婚」にどう決着をつけるのか。このドラマを通して描かれてきた澪の“成長”は最後に結婚を選ぶのか、妖怪化を選ぶのか、それとも新たな生き方を示してくれるのか……。いよいよラスト1話となった最終話からも目が離せない。
■原航平
ライター/編集者。1995年生まれ。「リアルサウンド」「クイック・ジャパン」などで、映画やドラマ、YouTubeの記事を執筆。Twitter/ブログ
■放送情報
『妖怪シェアハウス』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:15~24:05放送
出演:小芝風花、松本まりか、毎熊克哉、池谷のぶえ、内藤理沙、大東駿介、味方良介、柾木玲弥、宮本茉由、大倉孝二
脚本:西荻弓絵、ブラジリィー・アン・山田、綿種アヤ
演出:豊島圭介、山本大輔
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:飯田サヤカ(テレビ朝日)、宮内貴子(角川大映スタジオ)
制作:テレビ朝日
制作協力:角川大映スタジオ
(c)テレビ朝日
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