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『スパイダーマン』がマルチバースをけん引する? 全てのマーベル映画の垣根を取っ払う衝撃

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リアルサウンド

  新型コロナウイルスの感染拡大により、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のスケジュールが大幅に変更された。2019年7月に公開された『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』以降、空白の1年間となってしまったMCUだが、最近にわかに新情報が明かされ、話題を集めている。

 「The Hollywood Reporter」の報道によると、MCU版『スパイダーマン』の第3作に、『アメイジング・スパイダーマン2』に登場したヴィラン“エレクトロ”(ジェイミー・フォックス)が再登場するとのこと。トム・ホランドが演じるスパイダーマンとアンドリュー・ガーフィールドが演じた『アメイジング・スパイダーマン』の世界がつながっているのでは?と大きな話題となった。アメコミに詳しいライターの杉山すぴ豊氏は、エレクトロの登場について以下のように整理する。

「『スパイダーマン』の新作にエレクトロが出ると聞いたときに、いわゆるスパイダーバースの概念が導入されるんだろうなと思いました。現時点だと2つの可能性があり、トム・ホランドのスパイダーマンの世界に、元からエレクトロがいたというパターンと、何らかの形でトム・ホランドが『アメイジング・スパイダーマン』の世界に行き、エレクトロと会うパターン。この2つのうちどちらが選ばれるのかが焦点になってくると思います」

 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の最後には、J・K・シモンズが演じたデイリー・ビューグル編集長のジェイムソンが登場した。サム・ライミが監督した『スパイダーマン』と同名キャラであり、同じ役者が演じたということで思わぬサプライズとなった。

「トビー・マグワイアの世界とは違うジェイムソンがトム・ホランドの世界にもいるんですけど、演じるのはどちらもJ・K・シモンズなのでわかりにくくなっているんでしょうね。その考えで、エレクトロも同じ役者が演じる別のキャラクターという可能性はあります。さらにジェイミー・フォックスが『今度のエレクトロは青じゃないかもしれない』と発言しているんです。なので、『アメイジング・スパイダーマン』と違う新たなエレクトロが観られるかもしれません。かつジェイミー・フォックスはInstagramに、エレクトロがトム・ホランド、アンドリュー・ガーフィールド、トビー・マグワイアの3人のスパイダーマンと対峙しているファンアートをあげていました。その後すぐに削除されてしまったのですが、この示唆が現実ならば、次回の『スパイダーマン』は実写版スパイダーバースになってくるんじゃないかと思います。

 実写版『スパイダーバース』となると、『アベンジャーズ /エンドゲーム』を彷彿とさせるスペクタクルが期待できそうだ。

 さらに、『スパイダーマン』の最新作には、ベネディクト・カンバーバッチ演じるドクター・ストレンジが登場することも明かされている。

「ドクター・ストレンジは『スパイダーマン』に登場後、『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)』というマルチバースを題材にした映画に出てくることを考えると、やはり『スパイダーマン』第3作もマルチバースの話になると思います。さらに監督がサム・ライミなので、その映画にトビー・マグワイアが登場するのでは?ということもファンは噂していて、そういう繋がりも続いていくと面白いですね」

 『アベンジャーズ/エンドゲーム』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で騒がれたマルチバースという概念については、杉山氏は以下のように解説する。

「そもそもマルチバースの何が便利かというと、今後例えば新しいアイアンマンが登場する映画が公開されるとすると、「やっぱりロバート・ダウニー・Jr.がよかった」と思う人がいるわけです。そんなとき、マルチバースという概念は、「今回のアイアンマンは別のバースなので、ダウニー・Jr.の世界とは違います」と、前のシリーズを否定しなくてよくなるんです。だから非常にファン思いの考え方ではありますよね。そもそもMCUは遅かれ早かれマルチバースという概念を導入することを考えていたのでしょうが、特にスパイダーマンはMCUでもあり、ソニー・ピクチャーズでもあるという複雑なキャラクターなので、マルチバースという概念を導入しやすいんです。今回の情報公開で一番大きなトピックは、エレクトロの登場により、“前のシリーズはMCUとは別物”というこれまでの考えが覆り、全てのマーベル映画とMCUの垣根がなくなってしまったことが一つあると思います」

 そしていまネットでは、このエレクロ、ドクター・ストレンジの登場に端を発し、さらにすごい噂が飛び交っている。ざっとあげてみると、

・サム・ライミ版『スパイダーマン』3部作でメリー・ジェーンを演じたキルスティン・ダンスト、さらに『アメイジング・スパイダーマン2』でハリー・オズボーン(&2代目グリーン・ゴブリン)を演じたデイン・デハーンもMCU登場で交渉が進んでいる。

・ヴェノムを演じたトム・ハーディも『スパイダーマン』第3作に向けて出演交渉中。

・MCUはアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』の主人公だった黒人少年マイルズ・モラレス版スパイダーマンの実写版も準備中。

 さらに、一部ファンダムではアンドリュー・ガーフィールドとトビー・マグワイアも出演交渉の段階にあると報じられている。実写版スパイダーバースが観られる日はそう遠くないのかもしれない。

■リリース情報
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
ブルーレイ&DVD発売中
日本限定プレミアム・スチールブック・エディション【完全数量限定】:9,800円+税
ブルーレイ&DVDセット【初回生産限定】:4,743円+税
4K ULTRA HD & ブルーレイセット【初回生産限定】:6,800円+税
発売元・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式ホームページ:http://www.spiderman-movie.jp/
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