矢田悠祐、水夏希ら続投で3年ぶりの再演、ミュージカル『アルジャーノンに花束を』開幕
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ミュージカル『アルジャーノンに花束を』舞台稽古より 撮影:宮川舞子
ダニエル・キイスの同名小説を原作にしたミュージカル『アルジャーノンに花束を』が10月15日(木)から、東京都中央区の博品館劇場で開幕した。
32歳になっても幼児並みの知能しかないパン屋の店員チャーリィ・ゴードン(矢田悠祐)。「賢くなりたい」と願う彼は、アリス・キニアン先生(水夏希)と出会う。そして、ストラウス博士(戸井勝海)、ニーマー教授(大山真志)らの研究チームの目に留まり、人為的に知能を誘発する手術を受けることに。術後、訓練を受けながら、劇的に知的水準が上昇するチャーリィ。周囲と軋轢が生まれたり、新しい感情が芽生えたりするなかで、自分の中にいる「本物の」チャーリィの存在に気がついて……。
本作は、2006年に初演。まだ宝塚歌劇団に在籍中だった荻田浩一が脚本・作詞・演出、斉藤恒芳が音楽を担当し、浦井健治がチャーリィ役を演じた。その後、14年、17年と再演され、今回は4回目の上演となる。
17年の上演に引き続き、チャーリィ役を演じる矢田悠祐。初日前の公開舞台稽古では、ひたすらに純粋無垢な姿から、自身の過去や感情に葛藤する姿まで、チャーリィの人生をまさに体当たりに表現した。矢田は「このような状況の中、初日を迎えることが出来まして、ひとまず安心しております。公演日程はかなりハードですが、毎公演この作品で何か一つでも感じていただければと、チャーリィとしての人生を毎回歩んでいます。万全の対策でお待ちしておりますので、是非劇場までお越しください」とコメントしている。
同じく17年から続投しているアリス役の水夏希は、確かな歌唱力で存在感を放ちながら、チャーリィへの複雑な感情を丁寧に演じていた。水は「アルジャーノンに花束を。いよいよ開幕しました。初演の博品館劇場に戻ってまいりました! やる度にチャーリィの魅力に虜になり、チャーリィの生きる様が胸に刺さります。美しい音楽と、沢山のメッセージが込められた台詞の一言一言に揺さぶられる2時間半。存分に浸っていただきたいと思います」と話している。
ミュージカル『アルジャーノンに花束を』
原作:ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」(ハヤカワ文庫)
脚本・作詞・演出:荻田浩一
音楽:斉藤恒芳
11月1日(日)まで、東京・博品館劇場にて
取材・文:五月女菜穂
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