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劇団四季の新劇場がいよいよオープン! 傑作『オペラ座の怪人』でこけら落とし

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『オペラ座の怪人』

劇団四季が、新たな首都圏の拠点劇場として、東京・竹芝にできた大型複合施設“ウォーターズ竹芝”内で建設を進めていた、JR東日本四季劇場[春]と [秋]。いよいよ来週10月24日(日)、まずJR東日本四季劇場[秋]が、アンドリュー・ロイド=ウェバーの傑作ミュージカル『オペラ座の怪人』でオープンする。

『オペラ座の怪人』は、88年に日本初演。通算上演回数は7195回を数える。この人気ミュージカルが新劇場のこけら落としを担うのは今回が5度目で、これまでも劇団が大きな飛躍を遂げようとする時に上演されてきた、言わば劇団四季の“勝負作”だ。

『オペラ座の怪人』舞台写真/撮影:下坂敦俊

[秋]劇場は、本来なら劇団の創立記念日である今年7月14日(火)に開場する予定だったが、新型コロナウイルス禍で次々と四季の公演が中止になる中、新劇場の開場も延期になっていた。現在は公演も再開しているが、ひとたび関係者に感染や濃厚接触が確認されれば、今も公演中止に追い込まれるという状況が続く。そんな手探りのウィズコロナの時代にあっては、『オペラ座の怪人』のような、信頼できる強いミュージカルがふさわしいだろう。

19世紀半ばのパリ・オペラ座を舞台に、その地下に隠れ住む怪人と、可憐な歌姫、彼女の幼馴染みの若い子爵が織りなす美しくも哀しい物語と、それを甘く切なく重厚に彩るロイド=ウェバーの名曲の数々。また、くすんだゴールドと暗めの赤、そして黒を基調としたマリア・ビョルンソンの舞台美術も、荘厳なオペラ座の雰囲気を見事に再現している。今回、劇中で重要な役割を果たすシャンデリアが新調され、さらなる劇的効果も期待できそうだ。

JR東日本四季劇場[春][秋]外観写真/撮影:阿部章仁

初演から34年間ロングランを続けてきたオリジナルのロンドン公演が、コロナ禍でクローズを余儀なくされ、来年1月に再開する予定だったブロードウェイ公演は、他の全公演と共に、さらに5月末まで延期することが発表されている。そんな中で幕を開ける『オペラ座の怪人』東京公演の上演意義は大きいにちがいない。

JR東日本四季劇場[秋]では、来年も引き続き、『オペラ座の怪人』のロングラン上演が予定され、もう一方のJR東日本四季劇場[春]は、来年1月10日(日)に『劇団四季The Breidge~歌の架け橋~』で開場し、2月11日(木)まで上演。その後6月には、今年9月に幕を開けるはずだった、待望久しいディズニーミュージカル『アナと雪の女王』が開幕する予定になっている。その折にはまた大きな話題を提供してくれるだろう。



劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』
10月24日(土)~ロングラン上演
会場:JR東日本四季劇場[秋]

文:原田順子